2022年04月27日
水深30mでソナーの反応、潜水士捜索も中断…
水深30mでソナーの反応、潜水士捜索も中断…
行方不明者や船体の発見に至らず
読売新聞 - 昨日 21:14
行方不明者や船体の発見に至らず
読売新聞 - 昨日 21:14
北海道・知床半島の沖合で乗客乗員26人を乗せた観光船「KAZU I(カズワン)」が消息を絶った事故で、第1管区海上保安本部(北海道小樽市)などは発生から4日目となった26日、知床岬周辺の沖合で範囲を広げて捜索を続けた。行方不明者15人と船体の発見には至らなかった。周辺海域は27日、風が強まり、波が高くなる見通しだ。
天候悪化で捜索活動から戻って来た漁船
(26日午後2時44分、北海道斜里町のウトロ漁港で)=佐々木紀明撮影
© 読売新聞
(26日午後2時44分、北海道斜里町のウトロ漁港で)=佐々木紀明撮影
© 読売新聞

1管の捜索は朝から巡視船艇9隻、航空機5機で行われた。1管などによると、知床半島付近は、浅瀬から水深100メートル以上に急激に深くなる場所がある。現場周辺の水深約30メートルの海中で、通常と異なる水中音波探知機(ソナー)の反応があった。海上保安庁の潜水士が捜索したが、約30分で風速約20メートルに達し、波が高くなったため中断された。
乗客乗員26人のうち、これまでに11人の死亡が確認された。斜里町関係者によると、11人のうち、福島、千葉、東京、岐阜、大阪、兵庫、香川、佐賀、福岡の9都府県の10人の身元が26日夜までに確認された。
一方、船体が見つかっておらず、1管は船が沈没し、船内に取り残されている人がいる可能性もあると見ている。海保は高精度のソナーをもつ測量船の投入が必要と判断。水深約200メートルまで調査可能な測量船「天洋」(全長約56メートル、430トン)が26日に東京を出発し、現地へ向かった。作業開始までには数日かかる見通しだ。
岬の先端などでは同日午前、「KAZU I」と書かれた浮き輪や救命胴衣が見つかった。絵本や菓子が入ったリュックも発見されたが、乗客に関係があるか分かっていない。
札幌管区気象台によると、現場周辺では、27日早朝に雨が降り、風速は15メートルほどと予想されている。午後から波が高まり、夕方には3メートルとなるという。
2022年04月27日
「沈没しよるけん、今までありがとうね」
「沈没しよるけん、今までありがとうね」 知床観光船から妻に電話
毎日新聞 - 昨日 19:43
毎日新聞 - 昨日 19:43
北海道・知床半島沖で乗員乗客26人を乗せた観光船「KAZU Ⅰ(カズ ワン)」が浸水した事故で、安否が分かっていない佐賀県有田町の70代男性が事故のあった23日午後、妻に「船が沈没しよるけん、今までありがとうね」と電話をしていた。男性は息子と製材所を経営し、かつては商工会の中心的存在だった。家族思いで知られ、親族らは「怖かっただろうに、あの人らしい」と涙を流した。

行方不明者の捜索のため、知床岬の方角に進む漁船=
北海道斜里町で2022年4月26日午前5時55分、貝塚太一撮影
© 毎日新聞 提供
「奥さんにお礼を言いたかったんだろう。優しい人だから」。男性の義弟(69)は寂しそうな表情を浮かべた。男性は地元商工会などで親しかったゴルフ仲間2人と乗船し、事故に巻き込まれたとみられる。
男性の製材所は父から引き継いだ頃、従業員が数人規模だったが、男性の経営手腕で二十数人を雇用するまでに成長した。自身も勤めていた義弟は「仕事に厳しいが、思いやりがある。奥さん思い、家族思いで、孫のことも可愛がってくれる」と話した。
かつては地元の西有田商工振興会で理事を務めた。男性を知る有田商工会議所の川原耕洋事務局長は「いつもにこにこしていて、みんなに慕われている。地域の発展に尽くした人だ。無事に帰ってきてほしい」と祈るように話す。
ゴルフ仲間の男性(72)は17日にゴルフをした時、男性から「北海道に行く」と聞いていた。「しっかり者で慎重な人だから(カズ ワンが)昨年、事故を起こしていると知ったら乗船していなかったと思う。周囲もこんな事故が起きないよう対処してほしかった」と悔やんだ。【山口響、城島勇人、峰下喜之】
2022年04月27日
2022年04月26日
マリウポリで3カ所目の集団墓地を確認
マリウポリで3カ所目の集団墓地を確認(4月26日)
毎日新聞
毎日新聞
ウクライナ南東部マリウポリの市議会が25日、3カ所目の集団墓地を確認したと発表。また、ウクライナ政府も、負傷兵や民間人らが立て籠もるアゾフスターリ製鉄所へのロシア軍の攻撃が続いていると訴えた。一方、ロシア国防省は25日、ウクライナ各地の鉄道施設6カ所を破壊したと発表した。欧米各国からの兵器供給ルートを遮断する狙いとみられる。日本時間26日の動きを中心にまとめた。【デジタル報道センター】

破壊されたり焼け焦げたりした車両。奥の煙が上がっている辺りが、
ウクライナ戦闘員らが立て籠もるアゾフスターリ製鉄所=ウクライナ南東部マリウポリで2022年4月18日、AP
© 毎日新聞 提供
ロシア軍が包囲を続けるウクライナ南東部マリウポリの市議会は25日、市近郊で、3カ所目となる集団墓地を確認したと発表した。【関連記事】マリウポリ近郊で3カ所目の集団墓地か 埋葬の溝、長さ200m
ロシアが鉄道施設を破壊と発表
ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は25日、「長距離の精密攻撃」でウクライナ各地の鉄道施設6カ所を破壊したと発表。欧米各国がウクライナへの兵器供与を続ける中、鉄道攻撃は供給ルートを遮断する狙いとみられ、今後も同様の攻撃が続く恐れがある。【関連記事】ロシア、「鉄道施設6カ所を破壊」と発表 供給ルート遮断か
民間人が残る製鉄所へ ロシア軍の攻撃続く
ウクライナ政府のアレストビッチ大統領府長官顧問は25日、ウクライナ側が立て籠もるアゾフスターリ製鉄所に対する露軍の激しい攻撃が続いていると訴えた。製鉄所に負傷兵ら500人と民間人約1000人が残っていると見ている。【関連記事】「製鉄所への攻撃続く」 ウクライナ主張 プーチン氏中止命令も
2022年04月26日
ウクライナ兵士、東へ行くほど重装備
時事通信
ウクライナ兵士、東へ行くほど重装備=国境なき医師団・門馬さん会見
記者会見する「国境なき医師団(MSF)」の門馬秀介医師=26日、東京都千代田区の日本記者クラブ
© 時事通信 提供
ウクライナ兵士、東へ行くほど重装備=国境なき医師団・門馬さん会見

記者会見する「国境なき医師団(MSF)」の門馬秀介医師=26日、東京都千代田区の日本記者クラブ
© 時事通信 提供
3月下旬~4月初め、ウクライナ入りした国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」の門馬秀介医師が26日、東京都内の日本記者クラブで会見し「兵隊の格好も東へ行けば行くほど重装備になっていった」と国内の様子を語った。
門馬氏はポーランドからウクライナ西部に入った。途中立ち寄ったポーランド南東部ジェシュフには米軍が駐留しており、たくさんのミサイルが「ロシア側に向けてあった」のが印象的だった。
ウクライナを陸路、西から東へ。リビウ、ビンニツァを経由し約1000キロを横断して、中部ドニプロへ向かった。「バリケードがたくさんあって時間がかかった。西ではちゃちだったが、東へ行くほど高度なものになった」と振り返った。ドニプロがあるドニプロペトロウスク州の東隣は激戦が続くドネツク州だ。
現地の病院では、100人、200人と患者が殺到する事態を想定し、医師らの研修を繰り返した。ロシア軍が一気に侵攻してきた場合に備え、地下室でも手術を行えるよう準備を始めた。
一方でウクライナの医療水準は「私が想像していたよりかなり高い」と指摘。「特に東側はもともと紛争地域があって、準備ができている」と感じた。「自分たちで医療をやろうとしている。やらない理由はないと考えている。(現場に)残って『こういう理不尽なこととは戦う』と言っている」とドニプロの病院の雰囲気を紹介した。
ただ、化学兵器や放射線への対策は「個人の感触でしかないが、全くできていないと思った」と述べた。「日本でも同じだが、専門の装具もいるし、簡単にはいかない」と表情は厳しい。
一方で、現地では「生活を保とうとしている」と強調した。「店を開けたり、犬の散歩をしたり」普通の暮らしと隣り合わせでロシア軍の侵攻が続いている危機的状況がある。
2022年04月26日
ドイツ、ウクライナ向け軍事支援倍増へ
ドイツ、ウクライナ向け軍事支援倍増へ-
ゲパルト自走対空砲を供与
Arne Delfs
ゲパルト自走対空砲を供与
Arne Delfs

(ブルームバーグ):
ドイツ政府はゲパルト自走対空砲50両をウクライナに供与する。
同国がロシアの侵攻に対抗できるよう、ドイツによる重火器提供の第1弾になる。
非公開情報だとして政府当局者が匿名で語った計画を
ランブレヒト国防相が数量を特定せずに確認した。
同相はまた、ドイツがウクライナ向け軍事支援を
20億ユーロ(約2730億円)に倍増することも明らかにした。
2022年04月25日
プーチン大統領は大誤算…侵攻2カ月でロシア軍戦力25%減、
プーチン大統領は大誤算…侵攻2カ月でロシア軍戦力25%減、
同盟国も軍事支援拒否でジリ貧
日刊ゲンダイDIGITAL
同盟国も軍事支援拒否でジリ貧
日刊ゲンダイDIGITAL
ロシア軍がウクライナへの軍事侵攻を開始してから24日で2カ月。ウクライナ側の強い抵抗が続き、長期戦は避けられないとの見方が強まっている。ロシア軍は5月9日の対独戦勝記念日に向け、攻勢を強める姿勢を見せているが、ほとんど前進できていない状況だ。とうとう、保有する戦力そのものでも劣勢に立たされつつある。

心中穏やかではない?(ロシアのプーチン大統領) (C)ロイター/Sputnik/Kremlin
© 日刊ゲンダイDIGITAL
米国防総省高官は、ロシア軍の戦力が侵攻当初から25%減少したと推計している。米欧がウクライナ軍に供与した対戦車ミサイル「ジャベリン」が威力を発揮。軍事情報サイト「Oryx」によると、これまでにロシア軍が失った戦車、装甲車、火砲、対空ミサイルは約3000に上るという。
■戦車保有台数ウクライナ軍下回る
現在、ロシア軍がウクライナに持ち込んでいる戦車保有数は、ウクライナ軍を下回っているという。ロシア軍の戦車をウクライナ側が奪取するというケースも起きている。
ウクライナ政府の「国家汚職防止局」は〈ロシア軍の戦車やその他装備品を奪取しても所得申告不要です〉〈安心して祖国防衛を続けてください〉と発表。戦車奪取を後押ししている。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏はこう言う。
「お金と引き換えに戦車をウクライナ側に引き渡すロシア兵も少なくありません。ウクライナ当局はロシア軍から243台の戦車を奪ったと発表しています。もちろん、損傷が激しくて使えないものも含まれているでしょうが、ロシア軍の戦車ならウクライナ兵も操縦できる。相手の戦力をそぎ、自軍の兵器を充実させる戦車の奪取は有効です」
CSTO5カ国が軍事支援を拒絶した背景
米欧はウクライナへの軍事支援を充実させている。一方、ロシアは、旧ソ連6カ国で構成する軍事同盟「集団安全保障条約機構(CSTO)」に加盟するアルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタンに兵器や兵士の支援を求めたが、断られたという。同盟国に支援を求めたということは、兵器不足や兵士不足に陥っている可能性がある。
「CSTO5カ国が軍事支援を拒絶したのは、いま露骨にロシアを支援すると、西側から経済制裁などを科せられる可能性があり、様子を見ようという判断なのでしょう。ウクライナには西側からの兵器供与が強化されますが、ロシアは自力で用意しなければならない。ロシアにとって兵器・兵士不足が戦争継続のネックになる可能性があります」(世良光弘氏)
ロシア兵も当初の19万人から2万人程度減ったとの見方がある。
英国防省は24日、ロシアが大規模攻撃をしているウクライナ東部ドンバス地域の前線で、ウクライナ軍が多くの攻撃を退けているとの分析を発表。ロシア兵の士気の低下や、再編の時間が限られ、ロシア軍の戦力が弱体化した可能性を指摘している。
これまで7人の将官が戦死したり、旗艦「モスクワ」が撃沈させられるなど、誤算つづきのロシア軍。ウクライナの予想外の強い反撃に遭っている。怒り狂ったプーチン大統領は禁断兵器に手を付けるのか。
2022年04月25日
悪天候で別の観光船船長は制止「出航は異常」
事故の船 船首に亀裂の目撃証言 悪天候で別の観光船船長は制止「出航は異常」
スポーツニッポン新聞社 - 2 時間前
スポーツニッポン新聞社 - 2 時間前

◇知床沖観光船事故今年2月に陸揚げされた「KAZU I」
© (C) スポーツニッポン新聞社
今回の事故で焦点になっているのは主に2つ。1つは事故を起こしたカズワンの船首に亀裂が入っていたという目撃証言だ。
運航会社「知床遊覧船」とは別の観光船乗組員は「自分が見た限り、船の右前部分に亀裂が入っていた。そこから水が入った可能性がある」と指摘。別の観光船でかつてアルバイトしていた女性は24日、2月にウトロ港に陸揚げされたカズワンの写真をツイッターに投稿。船首に近い部分に亀裂が確認できた。地元の漁師は「亀裂が入ったままの観光船に人を乗せていたなら、あり得ない」と指摘した。
出港3日前の20日には船舶検査を受け、異常がないことが確認されている。小型船舶を所有する札幌市在住の60代男性は「救命胴衣、浮輪といった法定備品のチェックに重点が置かれることが多い。検査によっては強度や構造的な部分が見落とされる可能性はある」とした。
そして最大の疑問は「なぜ荒天で出港したのか」。斜里町では23日未明に強風注意報が、朝からは波浪注意報も出されていた。午後から海が荒れることが予想され、地元漁師も午前中で引き揚げた。
その中、カズワンは午前10時に出港。同業者らは豊田徳幸船長(54)に「行くな」と止めたが、甲板員の曽山聖さん(27)とともに船を出した。「23日の気象条件で出港することは異常」(観光業界関係者)との声がある一方、当時のウトロ港に吹いていた風が比較的弱かったとされることが誤った判断につながった可能性も指摘されている。
国土交通省によると、カズワンは昨年、事故を2回起こしていた。5月、浮遊物と衝突して乗客3人が軽傷を負い、翌6月には出港後まもなく浅瀬で座礁する事故を起こした。いずれも同省の監査と指導を受けた。豊田船長は6月の座礁事故について、今年1月に業務上過失往来危険容疑で書類送検されていた。1管は今回の事故も業務上過失致死容疑などでの捜査を検討している。
関係者によると、現地ではカズワンの運航会社など4社で「知床小型観光船協議会」を組織し、気象や海の情報を共有。複数の船が海に出ることで、もしもの際に助け合えるなど、会社の枠を超えて安全対策を講じていた。大型連休に合わせてシーズン入りする同業他社に先駆けて、知床遊覧船だけが船を出したことに、関係者は「集客が見込めるからではないか」と話す。一刻も早い知床遊覧船側の説明が求められる。
2022年04月25日
斎藤智子氏による「愛子さま20歳のお覚悟」を一部転載
文春オンライン
「失礼ながらマイペースでいささか無愛想」な愛子さまが外交官時代の雅子さまに似た優しい雰囲気を醸し出されるまで
斎藤 智子 - 昨日 6:10
「文藝春秋」2022年5月号より、元朝日新聞記者・皇室担当の斎藤智子氏による「愛子さま20歳のお覚悟」を一部転載します。
◆ ◆ ◆
新しい風を吹き込む成年皇族
「『生んでくれてありがとう』と伝えたいと思います」
天皇皇后両陛下の一人娘、愛子さまが3月、初めておひとりで、記者会見に臨んだ。「男の子を産まなくてはならない」というプレッシャーと流産の悲しみを経て、雅子さまが産んだ「女の子」は、いま、輝くばかりの成年皇族となり、皇室に、そして日本に、新しい風を吹き込んでいる。

ローブデコルテとティアラで成年行事に臨まれた愛子さま ©getty
© 文春オンライン
昨年12月1日に20歳の誕生日を迎えた愛子さまの会見は、学業などの関係から3月17日、御所の大広間で開かれた。父と同じ学習院大学文学部に進学し、現在は2年生。古典文学に長じ、日本語日本文学科で学んでいる。
ちなみに在籍していた学習院女子高等科では、卒業に際し、平安時代の猫や犬について、文学作品を通じて考察したレポートを400字詰め原稿用紙60枚近くにまとめて提出したと言うから、この先も独自性のある研究が期待される。
春らしいライムイエローのスーツに身を包んだ愛子さまは、天皇陛下の言葉を引用する時以外はメモを一切見ることなく、約30分にわたる会見をこなした。記者たちの追加質問にも臆さずに答えた。
20歳になった喜び、勲章の重みで感じた身の引き締まる思い、成年皇族の儀式や宮中祭祀に参列した緊張感……。
皇室にあって最も大切にすべき精神は「国民の幸福を常に願い、国民と苦楽をともにしながら、つとめを果たす」ことだと思っている。それが、上皇陛下から天皇陛下へと受け継がれてきたように感じており、国民と苦楽をともにする一つのあらわれが「被災地に心を寄せ続ける」ことではないかと思っている、などと話してくれた。
醸し出す柔らかで優しい雰囲気は、かつてインタビューした外交官時代の雅子さまにとてもよく似ていた。雅子さまも、輝かしいキャリアの持ち主であることを意識させない柔らかさや素直さがあり、ずっと話していたい気持ちになったものだ。
愛子さまは会見で、自身の長所について「どこでも寝られる」点をあげ、エピソードと共に明かした。また、御用邸のある下田市須崎の海で、親子3人でサーフボードに座る挑戦をし、全員そろって海に落ちたというエピソードも披露した。親子3人、といっても、その顔ぶれが、天皇陛下、皇后陛下、愛子さまなのだから、なんとも言えない驚きとおかしみがある。
そんなユーモアをまぶしながら、会場全体に視線を投げかけ、質問する記者の目をまっすぐに見つめて答える会見はどこかで見たと思ったが、そういえば、天皇陛下の誕生日会見にそっくりなのだ。それもそのはず、事前に「父」から、「コツ」を聞いたのだという。
会見に同席した宮内庁幹部は、おそらく愛子さまは、質問を事前にもらってから何度も自分の言葉で返答を推敲したのだろう、という。だからこそ、自ずと覚えてしまい、メモなしでこんなに自然体で話せたのだ、とも。ご両親が「聞き役」となって、愛子さまに助言する楽しいひとときもあったようだ。
「一皮むけちゃったんです」
私の抱いていた子ども時代の愛子さまの印象は、失礼ながらマイペースで、いささか無愛想であった。
夏の静養などで、ご一家が那須や須崎の御用邸に行く時は、家族のご様子をみる絶好の機会である。駅頭で、いわゆる「撮影タイム」が設定されている。
小学生時代の愛子さまは、そんな時、笑顔で手を振るご両親のそばで、すねたような表情を見せた。雅子さまの陰に隠れたり、ぷいっと後ろを向いてしまったり、先に車に乗ってしまおうとしたり。「なぜ、みんな、私の名前を知っているの」と不思議がっている、と聞いたこともある。
記者会見で愛子さまは、自分が「小さい頃から人見知り」であったこと、それは今も克服の対象だと明かしている。そうか、あれは「人見知り」の現れであったのか。
ご両親は当時、そんな愛子さまのふるまいにも、ただにこにこ見守っているだけで、その場ではほとんど、注意をしていなかったように思う。皇族の中には、我が子が幼いころから、居合わせたカメラマンにまで礼儀正しく挨拶するようその場で指導する方もおられたから、皇太子時代の天皇ご一家は、自由放任主義に見えた。「親のしつけがなっていない」「愛子さまにも何かご病気があるのでは」など、意地悪く受け止める報道もあった。
だが、子どもに自覚が芽生えるまで、辛抱強く待つ。それが、雅子さまと天皇陛下の子育ての流儀だったのだ。
愛子さまは、ご夫妻の期待通り、徐々に「自覚」を持つようになった。
皇居の門を車で出入りする時、皇族方はほぼ毎回、車の窓ガラスを下げ、手を振る沿道の人たちに会釈や笑顔を投げかけるのだが、いつの頃からか、愛子さまも笑顔で会釈されるようになった。
高校生になると、まるで別人のようだった。お父さまが天皇に即位されてまもない2019年夏。那須の御用邸に向かう那須塩原駅の駅頭で、愛子さまの「成長ぶり」を実感したことがある。ご一家は、すたすたと人波に歩み寄り、30分以上、会話を楽しんだ。健康的に日焼けした愛子さまには、地元の女性たちから「ずいぶん焼けましたねえ」と、声がかかった。
愛子さまはすぐさま、こう返した。
「そうなんです。でも(那須の御用邸の前に訪れた)須崎(御用邸)ではもっと焼けていて、もう、一皮むけちゃったんです」
どっと笑い声があがった。つられて両陛下も声をあげて笑った。
同世代の高校生と、夏休みの課題をまだ済ませていない、これから頑張らないと大変なことになる、という共通の話題でも盛り上がっていた。
獣医を断念した理由
年月を振り返ってみたい。
01年12月。愛子さまが生まれたのは天皇陛下が皇太子時代、雅子さまと結婚して8年後のことだった。
待ち望み、待ち望み、待ち望んだすえの、我が子だった。
02年4月、出産後の最初のお2人での記者会見で、雅子さまは、
「(出産後)初めて私の胸元に連れてこられる生まれたての子どもの姿を見て、本当に生まれてきてありがとうという気持ちでいっぱいになりました」
と、涙を抑えながら話した。出産を体験した多くの女性が共感する言葉だろう。
「生命の誕生はなんて神秘的で素晴らしいことか」「生まれたての子どもの生きる力を目の当たりにし、子どもというのは生きるために、そして親に愛されるべくして生まれてくるんだということを強く感じました」とも述べた。
愛子さまは今回の記者会見で「生んでくれてありがとう」と述べたが、この言葉は、20年前の母雅子さまの感想に呼応した、娘から母へのメッセージである。
関係者によると、雅子さまは、生命の大切さや神秘さに、とても敏感な子どもだったという。
中学高校と、命の尊さを教えるカトリック系の女子校で学んだが、それ以上に、小さい頃からずっと自宅や学校で、動物を育てて来たことが大きいと思う。
モルモット、ハツカネズミ、カメレオンや蚕まで自宅で育て、世話をした。蚕は、絹糸を繭から取る段階では殺さなくてはならないが、雅子さまはそれがつらくて、全部、成虫の蛾にしてしまっている。小学校の卒業文集には「じゅう医さんになりたい」と書いているが、その後、獣医になった知人から、獣医になるためには動物の病気の研究で多くの動物の命を犠牲にしなければならない、と聴かされ、断念している。
「男子を産む」という責務
皇太子さまとの結婚を受諾する段階で、雅子さまは「皇太子妃」の責務をよく自覚していたという。男子のみに皇位継承権がある天皇家では、「男子を産む」責務がある。わかっていたからこそ、考えに考えた末、覚悟の上で、プロポーズを受諾した。赤ちゃんは何人でも産む心づもりだったようだ。
◆
元朝日新聞記者・皇室担当の斎藤智子氏による「 愛子さま20歳のお覚悟 」の全文は「文藝春秋」2022年5月号と「文藝春秋digital」に掲載されています。
(斎藤 智子/文藝春秋 2022年5月号)
2022年04月24日
去年座礁したのに「修理していなかった」との指摘
観光船捜索 発見された10人全員の死亡確認
去年座礁したのに「修理していなかった」との指摘 北海道
北海道放送
去年座礁したのに「修理していなかった」との指摘 北海道
北海道放送

知床半島沖で26人を乗せたまま行方不明になっている観光船の捜索で、これまでに発見された10人全員の死亡が確認されました。
24日の捜索では、連絡が途絶えた場所から北に15キロほど離れた知床岬の先端で10人が見つかり、その後、死亡が確認されました。
10人は男性が7人、女性が3人で、子どもは含まれていません。
記者リポート
「現場で発見された人が、今、学校に搬送されて来ています」
運航会社(知床遊覧船)は「全員が救命胴衣を着用していた」と説明していましたが、10人のうち少なくとも半数の5人は身に着けていませんでした。
26人を乗せた「知床遊覧船」の「KAZU I(カズ・ワン)」は、23日午後1時過ぎに「浸水した」と通報し、午後2時すぎ、会社に「船体が30度傾いている」と連絡したのを最後に消息を絶ちました。
ウトロ漁協 深山和彦 組合長
「観光船の船長の判断の仕方ですよね。知床は急に風が下りて来たり変わるのが早い。その辺は慣れていると思うんですけど」
別の会社の観光船の乗組員は「KAZU I(カズ・ワン)」は、去年座礁したにもかかわらず、「亀裂を修理していなかった」と指摘しています。
別の観光船の乗組員
「(亀裂の大きさは?)大体これくらい。修理していないからそのまま冬を越したと思う」
こうした中、斉藤国土交通大臣が24日午後、現地を視察しました。そのあと、午後4時過ぎに国土交通省の担当官が運航会社に特別監査に入りました。
(24日午後5時50分の糸賀舜アナウンサーのリポート)
知床半島のウトロ漁港です。
さきほど午後4時すぎから国土交通省の担当官などが、消息を断っている「KAZU I(カズワン)」を運航する知床遊覧船の本社事務所に出向き、特別監査を行っています。
知床遊覧船は去年2回事故を起こし、北海道運輸局から指導を受けています。
24日、現地に入った斉藤国土交通大臣は、今回の事故が過去の事故とどういう関係にあるのかしっかり検証したいと述べました。
船は現在も見つかっておらず、残る16人の捜索も、なお続けられています。
4月24日(日)午後5時30分~「Nスタ」
2022年04月24日
運航会社はなぜ会見開かず、乗船客名簿を公表しない?
知床観光船遭難の事故対応に批判続々
運航会社はなぜ会見開かず、乗船客名簿を公表しない?
日刊ゲンダイDIGITAL
<まずは乗船客名簿を明らかにする方が先ではないか><なぜ、乗っていた人の情報が出てこないの?>ーー。こんな怒りと疑問の声がネット上に溢れている。

観光船「KAZU I」が出発したウトロの港を視察し、
取材に応じる斉藤国交相(左)=24日午後、北海道斜里町(C)共同通信社
23日、北海道・知床半島の沖合で乗員乗客26人が乗った観光船が遭難した事故。第1管区海上保安本部などによると、24日午後6時時点で10人が救助されたものの、全員の死亡が確認された。
同本部は、乗組員の船長が豊田徳幸さん(54)、甲板員が曽山聖さん(27)だったことを明らかにしたが、疑問を感じざるを得ないのは、なぜ、観光船の運航会社が会見を開き、詳細を明らかにしないのか、ということだろう。
NHKなどの報道によると、別の観光船運航会社の社長が「(風が強くて海が)荒れるのが分かっているから、(運航を)やめた方がいい」と忠告したにもかかわらず、事故を起こした船は出航していたという。
これが事実であれば、運航会社としての考えをきちんと説明するべきなのは言うまでもない。
少なくとも会社として責任を感じているのであれば、まずは乗船客名簿を公表した上で、漁船すら船を出すことをためらうような状況下であえて出航に至った当時の海の状況をどう考えていたのか。なぜ、もっと早い段階で救助要請できなかったのか--などを速やかに明らかにするべきだろう。
ありえないことだが、「新型コロナで落ち込んだ会社の売り上げ確保のために観光船を運航した」「大騒ぎなるのを避けるために救助要請が遅れた」なんて状況であれば最悪だ。
一刻も早い真相解明が求められる。
運航会社はなぜ会見開かず、乗船客名簿を公表しない?
日刊ゲンダイDIGITAL
<まずは乗船客名簿を明らかにする方が先ではないか><なぜ、乗っていた人の情報が出てこないの?>ーー。こんな怒りと疑問の声がネット上に溢れている。

観光船「KAZU I」が出発したウトロの港を視察し、
取材に応じる斉藤国交相(左)=24日午後、北海道斜里町(C)共同通信社
23日、北海道・知床半島の沖合で乗員乗客26人が乗った観光船が遭難した事故。第1管区海上保安本部などによると、24日午後6時時点で10人が救助されたものの、全員の死亡が確認された。
同本部は、乗組員の船長が豊田徳幸さん(54)、甲板員が曽山聖さん(27)だったことを明らかにしたが、疑問を感じざるを得ないのは、なぜ、観光船の運航会社が会見を開き、詳細を明らかにしないのか、ということだろう。
NHKなどの報道によると、別の観光船運航会社の社長が「(風が強くて海が)荒れるのが分かっているから、(運航を)やめた方がいい」と忠告したにもかかわらず、事故を起こした船は出航していたという。
これが事実であれば、運航会社としての考えをきちんと説明するべきなのは言うまでもない。
少なくとも会社として責任を感じているのであれば、まずは乗船客名簿を公表した上で、漁船すら船を出すことをためらうような状況下であえて出航に至った当時の海の状況をどう考えていたのか。なぜ、もっと早い段階で救助要請できなかったのか--などを速やかに明らかにするべきだろう。
ありえないことだが、「新型コロナで落ち込んだ会社の売り上げ確保のために観光船を運航した」「大騒ぎなるのを避けるために救助要請が遅れた」なんて状況であれば最悪だ。
一刻も早い真相解明が求められる。
2022年04月24日
2カ月前の写真には“船首の亀裂”が写っていた
「知床遊覧船」の観光船が行方不明に。
2カ月前の写真には“船首の亀裂”が写っていた
ハフポスト日本版 2022/04/24
2カ月前の写真には“船首の亀裂”が写っていた
ハフポスト日本版 2022/04/24

© ハフポスト日本版
「しろまる最北日記」さんが2月にウトロ漁港で撮影した「KAZU I」の写真より
北海道の知床半島沖で4月23日、「知床遊覧船」が運行する観光船「KAZU I(カズワン)」が消息を絶った。
約2カ月前に陸揚げされた「KAZU I」を道内の観光客が撮影した写真には、船首部分に亀裂のようなものが写っていたことが分かった。
■「船首が浸水し、沈みかかっている」と乗組員から通報
NHKニュースなどによると、23日午後1時すぎ、乗組員から「船首が浸水し、沈みかかっている。エンジンが使えない」と救助要請の通報が海上保安庁にあった。
この船には乗員乗客を合わせて26人が乗っており、海上保安庁などの捜索の結果、24日夕方までに計10人が救助された。第1管区海上保安本部は10人全員の死亡を確認した。
■2月に撮影された写真には「船首の亀裂」が写っていた
別の運行会社の男性は「去年、2回ぐらい座礁事故を起こしている。自分が見た限り、船の前側の方が割れていた。そこが大きく亀裂入って水が入った可能性がある」とテレ朝newsに話していた。
稚内市在住の「しろまる最北日記」(@Asuka_Shiromaru)さんは、2月に観光で斜里町を訪れた際に、流氷を避けるためにウトロ漁港に陸揚げされた「KAZU I」を撮影。その写真を24日にTwitterに投稿した。
この写真を見ると、船首に描かれた「KAZU I」のロゴの右側に、亀裂のようなものが走っていることが分かる。
「しろまる最北日記」さんは以前、知床の別の観光船運行会社でアルバイトしていたという。行方不明になった船について、「他社よりも屋根のあるキャビン内の席が多いので、多少天気が悪くても、他の会社を差し置いて出港しがち」だったと記した。
2022年04月24日
ロシア訪問が先は「間違い」 ゼレンスキー氏
ロシア訪問が先は「間違い」 ゼレンスキー氏、国連総長を批判
AFPBB News 2022/04/24
AFPBB News 2022/04/24

ウクライナ・キーウの地下鉄駅で記者会見するウォロディミル・ゼレンスキー大統領
(2022年4月23日撮影)。© Genya SAVILOV / AFP ウクラ
【4月24日 AFP=時事】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長が26日にロシアを、28日にウクライナを訪問する予定となっていることについて、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は23日、ウクライナの前にロシアを訪問するのは「間違い」だと批判した。
ゼレンスキー氏は記者団に「まずロシアに行き、それからウクライナに来るのは単純に間違っている」とし、「この順番には正義も論理もない」と述べた。
さらに「戦争はウクライナで起きており、モスクワの路上に遺体はない。まずウクライナに来て、現地の人々や占領の結果を見るのが筋だろう」と指摘。キーウ周辺だけでも民間人の死者は1000人を超えていると付け加えた。
国連によると、グテレス氏は25日に停戦交渉を仲介するトルコの首都アンカラを訪問し、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と会談。その後、26日にモスクワでウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と、28日にキーウでゼレンスキー氏と会談する予定。【翻訳編集】AFPBB News
2022年04月24日
「サンモニ」青木理氏「戦争がしたいんですか」
「サンモニ」青木理氏「戦争がしたいんですか」周辺国との関係、
「反撃能力」に不満
デイリースポーツ
「反撃能力」に不満
デイリースポーツ
ジャーナリストの青木理氏が24日、TBS系「サンデーモーニング」に出演し、自民党政権に対して「そんなに戦争がしたいんですか」と疑問を投げかけた。

青木理氏© (C)デイリースポーツ
青木氏は「武器輸出三原則」を「防衛装備移転」に、「共謀罪」を「テロ等準備罪」にしたことなどを例に「言葉を置き換えて、本質をそらしてごまかしていこうっていう発想」と指摘。続けて「中枢を攻撃するなんていったら、単なる先制攻撃」とし、「専守防衛という日本の戦後の防衛体制、安全保障体制を根本から変えるっていうことになる。それでいいのか」と言葉に力を込めた。
さらに、安全保障は「周辺国と関係を良好に保つ、維持する努力をする必要がある」と前提し「この何年かの日本を見てると、中国や北朝鮮はもちろん、韓国とまでいがみ合っていて、まったくそれを改善しようっていう努力が見られなくて」と指摘。一方で防衛力については「目の色を変えて前のめり」とし、「そんなに戦争をしたいんですかっていう風に問いただしたくなる」とあきれるように語った。
2022年04月23日
証拠付きで反論 金平茂紀氏「大使の主張は破綻」
「虐殺はでっち上げ」 駐日露大使の主張に
証拠付きで反論 金平茂紀氏「大使の主張は破綻」
スポーツニッポン新聞社
証拠付きで反論 金平茂紀氏「大使の主張は破綻」
スポーツニッポン新聞社
キャスターの金平茂紀氏が23日、TBS系「報道特集」(土曜後5・30)に出演し、ウクライナ・キーウ(キエフ)近郊で起きた民間人虐殺を「フェイクニュース」としたロシアのガルージン駐日大使の主張に反論した。
キーウに近いブチャでは、通りにロシア軍に虐殺されたとみられる住民の遺体が散乱していた。今月7日に同番組のインタビューに答えたガルージン大使は、ロシア軍の撤退後、ブチャ入りしたウクライナ軍が撮影した映像を示した。映された通りには遺体は置かれておらず、「(遺体があったのと)同じ通りです。ウクライナ軍が街に入っている4月2日には何ら遺体がないです」と主張。虐殺を「ウクライナによるでっち上げ」と断じていた。
しかしその後、ウクライナで取材する同社の記者が現地入り。遺体が放置されていた通りと、ガルージン大使が主張する通りは3キロも離れており、まったく別の通りであることを、複数の目印から確認した。番組内では写真のほか、虐殺を目撃した住民の声など数々の証拠を示した。ガルージン大使の主張が、根底から覆されたことになる。
金平氏は「ガルージン駐日大使が映像まで見せて、『民間人虐殺はフェイクニュースだ』と言っていた主張は、明らかに破綻していると思いますね」とコメント。「記者が現場で確認したように、遺体が放置されていた場所というのが違う通り(の映像)をガルージン大使は見せたわけですから」と、主張の間違いを指摘した。
さらに金平氏は「情報戦のさなかで、私たちジャーナリズムの役割というのは、事実をきちんと客観的な証拠に基づいて、示すことが何よりも大事だと思います。現時点では、ロシア側のウクライナ侵攻を正当化する主張はあらゆる点で破綻していると思います」とも述べた。
2022年04月23日
虚偽答弁118回の安倍元首相ならとっくに政界追放!
虚偽答弁118回の安倍元首相ならとっくに政界追放!
「うそ」へ厳しさ日英議会で雲泥の差
日刊ゲンダイDIGITAL -
「うそ」へ厳しさ日英議会で雲泥の差
日刊ゲンダイDIGITAL -
英首相官邸で新型コロナウイルスの規制中にパーティーが繰り返されていた問題で、同国下院は21日、ジョンソン首相が議会に対して故意に「うそ」をついた疑いがある──として調査する動議を承認した。

「桜を見る会」問題を巡り記者会見する安倍元首相
(C)ロイター© 日刊ゲンダイDIGITAL
ジョンソン首相は2020年6月、自らの誕生日を祝うために首相官邸で開かれていたパーティーに参加。当時、新型コロナの感染防止策に伴う法律(ロックダウン法)でパーティーは禁止されていたため、英議会や国民から批判が続出。これに対し、ジョンソン首相は「官邸内での法律は守られている」などと言い、議会でも「パーティーはなかった」などと説明していた。だが、英警察は今月、ジョンソン首相らがパーティーに参加するなど、違法行為を行っていたとして罰金を科すことを決めたのだ。
これを受け、ジョンソン首相が議会で謝罪したことから、野党労働党が、ジョンソン首相の説明が「うそ」だった疑いがあるとして、下院の特権委員会に調査を求める動議を提出していた。
英国では、議会で閣僚が意図的に「うそ」をついた場合、辞職・解任理由になるわけだが、翻って日本の国会はどうか。
国会で繰り返し虚偽答弁していたといえば安倍元首相だろう。「桜を見る会」前夜祭の問題だけで実に118回も虚偽答弁していた──と衆院事務局に「認定」されている。英国であれば、とっくに政界を追放されているに違いない。
にもかかわらず、安倍氏はいまだに国会議員のイスにしがみつき、「核兵器を共有」「敵基地攻撃能力を保有するべき」などと言い続けているからクラクラする。安倍氏は「議論を避けるな」などと言っているが、「桜を見る会」の疑惑はもちろん、森友・加計学園問題でも徹底して「議論を避け続けてきた」張本人が何を言っているのか。
日本の国会も英国を見習って、安倍氏を一刻も早く辞職に追い込むべきだ。
2022年04月23日
泉谷しげるは批判「アメリカがぷらぷらしてるから」

ロシアの軍事侵攻めぐり米国の対応を討論
泉谷しげるは批判「アメリカがぷらぷらしてるから」
スポーツニッポン新聞社 2022/04/23
泉谷しげるは批判「アメリカがぷらぷらしてるから」
スポーツニッポン新聞社 2022/04/23
泉谷しげる© スポーツニッポン新聞社
シンガーソングライターで俳優の泉谷しげる(73)が23日放送のABCテレビ「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(土曜前9・30)に生出演。ロシアのウクライナ侵攻をめぐるアメリカの対応について、専門家らと意見を交わした。
ロシア政治を専門とする筑波学院大・中村逸郎教授は約2カ月に及ぶ軍事侵攻について「戦争をもともと仕掛けたのはロシアですけど、NATO、アメリカ軍もちょっかいを出した。ロシア軍に対して戦わないとダメ。ウクライナだけに任せていたらダメ」とアメリカの姿勢を非難。これには泉谷しげるも「アメリカがプラプラしているから、こういうことになる」と賛同した。
京大大学院の藤井聡教授も「ウクライナの場所はモスクワにとってみれば、キューバ危機のキューバとアメリカの関係。ここを取られると、(ロシアが)我が国の存在が危ぶまれると思っているだろうと言われている」と1962年のキューバ危機に例え、ロシアとウクライナの現状を説明した。
そして「アメリカもそれは本来分かっていたのに手を出した側面もある。手を出した以上はその責任を取らないとあかんところはあります」と米国の対応のまずさを指摘。「本当に手を出したら核戦争になるリスクも出てきてしまいますから、アメリカは手を出して散々、武器を持たして“僕は何もしないよ”という手口に出ている。これは許せるかという議論になる」と糾弾した。
2022年04月23日
知床観光船 乗員・乗客26人の安否不明
知床観光船 乗員・乗客26人の安否不明
海保到着、手がかりなく
毎日新聞
海保到着、手がかりなく
毎日新聞
23日午後1時15分ごろ、北海道・知床半島の沖合を航行中の観光船「KAZU1」の乗員から「船首部分が浸水している。沈みかかっている」と118番通報があった。海上保安庁によると、船には乗客24人、船長、甲板員の計26人が乗船しており、巡視船と航空機で救助に向かっている。

北海道・知床半島=本社機「希望」から手塚耕一郎撮影
© 毎日新聞 提供
現場は北海道斜里町の観光名所「カシュニの滝」近くの海域とみられる。海上保安庁は巡視船5隻、航空機2機を現場海域に派遣。ヘリコプター1機が午後4時半ごろ、現場海域に到着したが、手がかりは見つかっていない。KAZU1を運航しているのは「知床遊覧船」で、同社のホームページによると、船の定員は65人。乗客の24人には子ども2人も含まれる。船体が30度ほど傾いているとの情報もあり、海上保安庁は捜索を急いでいる。
知床遊覧船では、知床半島の沿岸を周遊する3コースを設けている。海上保安庁によると、KAZU1は斜里町のウトロ漁港を出港し、知床半島先端の知床岬で折り返して帰港する予定だった。航行時間は約3時間で、午前10時に出発したという。
知床半島を巡る遊覧船は5社が運航しており、地元観光案内所スタッフは「岩壁や奇岩があり、ヒグマが時々現れる場所もある。大自然を味わえるので非常に人気がある」と話す。冬は波が高く流氷もあるため、遊覧船はゴールデンウイークごろから10月末まで運航される。知床遊覧船は各社より早くスタートし、23日が今年の運航の初日だったという。
斜里町のウトロ漁業協同組合の話では、23日は現場周辺の海では波が高く、漁に出た船は午前中に港に戻っていたという。同漁協でも海保から要請があった場合に備え、待機している。
一方、第1管区海上保安本部によると、KAZU1は2021年6月11日、ウトロ漁港近くの浅瀬に乗り上げる事故を起こしていた。この時、船は自力で離礁して漁港に戻り、乗客20人、乗員2人にけがはなかった。【三沢邦彦、木下翔太郎】
2022年04月20日
ロシア大物財界人、ウクライナでの「虐殺」非難
ロシア大物財界人、ウクライナでの「虐殺」非難
AFPBB News 2022/04/20 11:18
AFPBB News 2022/04/20 11:18

ロシアの大物財界人、オレグ・ティンコフ氏。
サンクトペテルブルクで開かれた経済フォーラムで(2019年6月6日撮影)。
【4月20日 AFP=時事】ロシアのオンライン銀行最大手、ティンコフ銀行(Tinkoff Bank)の創業者であるオレグ・ティンコフ(Oleg Tinkov)氏は19日、同国軍はウクライナで「虐殺」を行ったと非難するとともに、西側諸国に対し、「ばかげた戦争」を終わらせるよう支援を訴えた。
ロシアの大物財界人、オレグ・ティンコフ氏。サンクトペテルブルクで開かれた経済フォーラムで(2019年6月6日撮影)。© OLGA MALTSEVA / AFP ロシアの大物財界人、オレグ・ティンコフ氏。サンクトペテルブルクで開かれた経済フォーラムで(2019年6月6日撮影)。
ティンコフ氏は2006年にティンコフ銀行を創業。20年に会長職を退き、ここ数年はロシア国外を拠点にしている。同氏は西側諸国の制裁対象になっている。
ティンコフ氏はインスタグラム(Instagram)に、「二日酔いのロシア軍の将官たちは目を覚ますと、最低の軍を指揮していることに気付いた」と投稿。「この国(ロシア)ではすべてが最低で、縁故主義やごますり、あゆ追従がまかり通っているというのに、軍だけが立派であるわけがない」と指摘した。
さらに「このばかげた戦争で恩恵を受ける者など一人として知らない。罪のない市民と兵士が死んでいるだけだ」と怒りの声を上げた。
ティンコフ氏は英語に切り替えると、「親愛なる『西側諸国』へ。どうか(ウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)氏に面目を保てる出口を明示し、この虐殺をやめさせていただきたい。もっと理性的かつ人道的になってほしい」と呼び掛けた。
「ロシア人の90%はこの戦争に反対している」とも指摘。ウクライナ侵攻への支持を示す「Z」マークに言及し、「Zと書くばか者もいるが、どの国にも10%のばか者がいる」と述べた。
これを受けてティンコフ銀行は声明を出し、ティンコフ氏の発言は「個人的な意見」であり、コメントしないとした。また、同氏はすでにティンコフグループの意思決定に関与していないとするとともに、「長期にわたってロシアを離れている。近年は健康上の問題を抱えている」と説明した。
【翻訳編集】AFPBB News
2022年04月14日
愛子さま「両陛下を感染させない」登校自粛にあった“内親王の矜持”
愛子さま「両陛下を感染させない」登校自粛にあった“内親王の矜持”
女性自身 - 10 時間前
女性自身 - 10 時間前
4月、新年度を迎えて大学3年生になられた愛子さま。だが、いまだにキャンパスで授業を受けられたことはないーー。

(写真:時事通信)© 女性自身
そう報じられたのは4月7日のことだった。天皇家の側近幹部によれば「ご自身の登校が結果的に両陛下の感染につながってはいけないという強いお気持ちがある」という。
天皇陛下は今年2月の誕生日会見で「愛子には、感染症が落ち着いて、いつの日かキャンパスに足を運べるようになると良いなとは思います」と語られていた。
だが、3月下旬に“まん防”が解除され、多くの学生がキャンパスに足を運ぶようになった現在も、愛子さまは“登校自粛”を続けられるというのだ。
皇室ジャーナリストの渡邉みどりさんは、この決断に愛子さまの“内親王の矜持”を感じたと語る。
「両陛下のもとでお育ちになった愛子さまは、“天皇の娘”という立場を深く自覚されています。万が一にも天皇皇后であるご両親に感染させてしまったときの“事の重大さ”を、十分すぎるほどに理解されているのです。ご自身のキャンパスでの学生生活よりも、親孝行をとったということだと思います」
愛子さまは3月の会見で「両親と話をしておりますと、豊富な知識や経験に驚かされることが多々ございまして、また、両親の物事に対する考え方や、人との接し方などからは学ぶことが多くございます」とお話しになっていた。
「愛子さまはご自宅で、大学での専攻に加えて、日本の伝統や歴史の勉強もなさっているのでしょう。ご家族は仲がよいと聞きますし、天皇陛下から皇室に関する歴史なども教わっているのではないでしょうか」(前出・渡邉さん)
愛子さまが自粛されているのは大学への通学のみではない。学習院女子高等科時代の愛子さまの同級生も、残念そうに話す。
「1月には『二十歳の会』という同窓会が開かれたのですが、会場に愛子さまはいらっしゃいませんでした。それでも、会場に用意されたスクリーンに、愛子さまは振り袖姿で登場してくださったのです。映像でのリモート参加ではありましたが、愛子さまがお出ましになったことで会場も非常に盛り上がりました」
■大学時代に「新しい発見と経験を」と陛下
内親王として、キャンパスライフを諦めて両陛下に尽くされる愛子さま。ただ、天皇陛下は複雑な思いを抱かれているという。
「皇族にとって、大学在学中こそがもっとも自由を謳歌できる時期。“国民に寄り添う”という姿勢を大事にするためには、ほかの学生と同じように授業やサークル活動に取り組み、ときには“羽目を外す”ことも大切だと、陛下はお考えなのです」(宮内庁関係者)
陛下は2月の会見でも「私自身の大学生活を振り返ってみますと、気が付けばもう40年くらいも前になりますが、大学では様々な人たちと顔を合わせて授業を受けたり、放課後の部活動で一緒に参加したり、見ず知らずの人と学生食堂で隣り合ったり、新しい発見と経験の連続であったように思います」と回想されていた。音楽部の先輩や同級生に池に投げ込まれたという話も、陛下がよく話されるエピソードだ。
「学習院は、中等科と高等科は男女別学です。そのため、大学での女子学生との交流は新鮮だったと、陛下は当時の会見でお話しになっていました。愛子さまも、初等科以来ほとんど男子学生との交流はありません。将来の結婚ということを見据えても、大学時代に“出会い”があれば……と、陛下も期待されているのではないでしょうか。皇族の恋愛には非常にたくさんのハードルがあることを、陛下は身をもって経験されてきましたから……」(前出・宮内庁関係者)
実は、“恋愛よりも両親の健康”と、愛子さまが感染対策を徹底される陰には、ある“苦い記憶”があるという。
「’11年の11月、愛子さまはマイコプラズマ肺炎で入院されたことがあります。その直後、上皇陛下も軽度の気管支炎で入院。同じくマイコプラズマによる肺炎の可能性が高いとの診断でした。感染経路は明確にはわかりませんでしたが、このとき、愛子さまから上皇陛下に感染したのではないかという見方もあったのです。上皇陛下は幸い大事には至りませんでしたが、そういった出来事を忘れることなく、愛子さまはご自身が感染症を持ち込まないようにと決意を固められたのではないでしょうか」
愛子さまは会見で「新型コロナウイルス感染症の感染拡大が一日も早く収束し、このような厳しい状況が落ち着いた先に、少しでも不安の少ない環境で、皆が有意義な学校生活を送ることのできる未来が待っていることを願っております」と、全国の学生たちに向けてメッセージを送られた。
大学生活は残り2年。学習院のキャンパスに、愛子さまの笑顔が花開く日が一日も早く来ることを願いたいーー。