2011年02月28日
ふるさとの歴史を読み解く
26日(土)午後から巳の92兆総合福祉センターを会場に、
町教育委員会主催の第12回連続講座
「ふるさとの歴史を読み解く」が
町内外から70人余りが出石して開催されました。
今回の講座は、青森県中泊町教育委員会学芸員の
斉藤淳氏を講師に迎えて
「海峡世界の歴史的枠組みー擦文(系)土器のあり方を巡って」をテ-マに、
1時間半の講演をしていただきました。
斉藤氏は、青森圏域(北奥)から出土した縄文土器を分類し、
陸奥湾周辺域(太平洋・陸奥湾沿岸ルート)、
岩木川・米代川流域(日本海沿岸・岩木川ルート)、
県南地域とした土器分析で見えてきたことは、
対馬暖流が日本海側を流れていることから、
岩木川・米代川流域の擦文人と
上ノ国町内から出土している縄文土器の類似性から
日本海交易集団として北海道の日本海側の擦文人が
交流していたものと推察されると述べました。
さらに奥尻島青苗地区から出土されている擦文土器からも、
同じく青苗文化集団として北奥との交流がなされたものと考えられること。
津軽海峡を流れる津軽暖流の流れに乗って、
陸奥湾周辺域(太平洋・陸奥湾沿岸ルート)と、
北海道東部(太平洋交易集団)との擦文人の交流がなされた。
また、擦文人の交流から道南アイヌと本州アイヌへと
人類的、人文化的に進化されていったことは推察される。
縄文・擦文・アイヌと津軽海峡を挟んで
数千年の歴史をさかのぼって交流がなされていた事実から、
今日の時代に改めて本州青森と道南圏の交流が
どうあるべきか考えることが重要な時代と思われますと結びました。
上ノ国町内を走る国道228号線汐吹地区内ワシリ遺跡から
発掘された擦文土器
発掘された擦文土器
上ノ国市街地唐発掘された内耳土器
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Posted by おだっちの菜の花油 at 16:51│Comments(0)
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