2014年02月03日
出直し市長選 「橋下予算」宙に、職員ため息「組み直し」
出直し市長選 「橋下予算」宙に、職員ため息「組み直し」
市長の突然の辞職意向が、生活に直結する大阪市の予算案を“直撃”している。「大阪都構想」の民意を問うとして橋下徹大阪市長(日本維新の会共同代表)が打ち出そうとしている出直し市長選。
同市では市長の独自施策を盛り込む平成26年度の予算編成が最終調整段階に入っており、職員は「予算を組み直すことになるのか…」とため息をつく。市長肝煎りの公募制度で就任した校長や区長の間にも「改革が止まってしまうのでは」と不安が広がった。
「今は粛々と仕事を進めるだけ」-。騒動の中心である大阪都構想の制度設計を進める府市大都市局では3日午前、職員らが通常通りに仕事に取りかかっていた。これまで、法改正に関する国との交渉、都に移行した場合の財政シミュレーションなどを行ってきたが、橋下市長と他党の対立が決定的となる中、都構想の行方は不透明感を増す。
予算案は今月28日、市議会に上程する予定。西成区の活性化を目指す「西成特区構想」、私立幼稚園が障害児の受け入れを促進するよう財政支援する制度など橋下市長肝煎りの施策について予算がつく方向で編成作業が行われてきた。
しかし出直し市長選になれば、別の市長が当選した場合の想定も必要で、人件費や社会保障費など、最低限必要な項目を盛り込んだ予算へと組み直さなければならない。予算編成に携わる市幹部は「トップが決めたことに従うしかない」と肩を落とす。
都構想と並ぶ橋下市長の重要公約である市営地下鉄・バスの民営化を目指す交通局の幹部は「市長選の有無にかかわらず、民営化を粛々とやるだけだ」と述べるにとどめたが、別の部署のある幹部は「都構想だけが市政の課題ではないのだから、もう少し落ち着いて仕事をさせてほしい」と眉をひそめた。
公募制度で民間から転身した区長や校長の間には動揺が広がる。ある区長は「橋下市長の市政方針に共感して区長になった。もし市長が代われば、進退も含めて自分の立場を考えなければならない」と緊張気味。また別の校長は「教育改革はまだ道半ば。市長選の結果次第では、元の姿に戻ってしまうのではないか」と危惧した。
産経新聞 2月3日(月)15時15分配信
Posted by おだっちの菜の花油 at 19:35│Comments(0)
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