2014年02月21日
【ソチ五輪】浅田、完璧トリプルアクセル 積み重ねた努力、万感の自己ベスト フィギュア
【ソチ五輪】浅田、完璧トリプルアクセル 積み重ねた努力、万感の自己ベスト フィギュア
【ソチ=田中充】こみ上げる感情を抑えることができなかった。
浅田真央(中京大)は演技を終えた直後から止まらなくなった涙を何度もぬぐった。前夜の悔し涙ではない。たたき出したのは、自己ベスト更新の142.71点。必死に浮かべた笑顔は万感の思いにあふれていた。
まだ会場の熱も温まっていない前半の12番滑走で、SP16位の悪夢を振り払った。ラフマニノフの名曲「ピアノ協奏曲第2番」の調べに乗り、冒頭に跳んだ一発の大技で演技に引き込んだ。
「自分にしかできない」とこだわり続けたトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を完璧に着氷。公式戦では約1年ぶりに成功させた。
昨年9月から本格的にレッスンを再開したバレエで腹筋と背筋を鍛え、2010年秋から師事する佐藤信夫コーチと悪い癖やタイミングを見直したスケーティング技術がかみ合った。積み重ねた努力をすべて凝縮した意地のジャンプだった。
SPで大崩れした前夜は寝付けずに珍しく寝坊して練習時間にわずかに遅れた。待っていたのは、佐藤コーチの叱咤だった。「SPの得点は70点くらい。フリーは140点ある。まだ3分の1しか終わっていない。気合を入れなさい」。抜け殻だった心身にもう一度、闘魂が宿った。
4年前は入れることができなかった3回転ルッツは惜しくも踏み切り違反を取られ、トーループも回転不足に終わった。3回転半を2本から1本にしたときに誓った五輪の女子で初となる全6種類の3回転はあと一歩で逃した。メダルにも届かなかったが、23歳は「最高の演技はできた」と胸を張った。5歳から始めた挑戦が終わった。
2014年02月21日09時20分デイリ-スポ-ツ
Posted by おだっちの菜の花油 at 09:46│Comments(0)
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