戦国期の城郭から土蔵跡発見
戦国期の城郭から土蔵跡発見
=全国初、基礎に「地覆石」―滋賀・関津城
滋賀県文化財保護協会は4日までに、戦国時代の城郭である大津市の関津城遺跡で、江戸時代以降に多く見られる建築技法で建てられた土蔵の跡を発見したと発表した。石を敷き並べた上に壁を立ち上げる「地覆石」を基礎としており、16世紀後半の城郭から見つかったのは全国初という。
関津城遺跡で跡が見つかった土蔵は、縦約4メートル、横3.6メートル。直径約30センチの石を敷き並べて基礎を造っており、これまでに発見された戦国時代の城郭の蔵とは構造が大きく異なる。
内部からは、火災により柱や大量の穀物などが炭化した状態で出土。戦国時代の土蔵の残存例がない中、蔵の構造や用途を特定できることから同時代の土蔵建築の基準を知る上で貴重な史料となるという。
このほか食料、調度品の倉庫や炊事場とみられる遺構、極めて防御性が高い敵の侵入を防ぐために斜面を削った「切り岸」(高さ約15~20メートル、斜度45~60度)も発見された。
(8月4日17時11分配信 時事通信)
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