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2009年12月27日

たらい回しは自民党政権時代の遺物

   たらい回しは自民党政権時代の遺物


 しかし、いくら鳩山政権が追い詰められようが、民主党内の政権たらい回しは断じて許されない。夏の総選挙で政権交代を実現させた有権者を裏切る背信行為になるからだ。

「そんな愚かなことをしたら、何のための政権交代だったのか分からなくなってしまいます。小泉政権後の安倍、福田、麻生と3代にわたって続いた政権たらい回しに、有権者は自民党政治の腐敗と限界を感じ、政権交代を正面から訴えた民主党に一票を投じたのです。有権者の意思を最大限に尊重して、鳩山政権を何が何でも支え、国民生活を良くする政治を行うのが民主党の責任です」(法大教授・五十嵐仁氏=政治学)

 一握りの実力者が密室で次の総理を決めるなんて手法は、自民党政権時代の遺物でしかない。民主党は何があっても同じ過ちを繰り返してはならない。だいたい、支持率が下がったとはいえ、まだ4割以上の支持がある。

 政権発足2カ月あまりで20%台まで下がった麻生政権とは違うのである。すぐに危機感を煽(あお)る大マスコミの報道姿勢もおかしい。明大教授の井田正道氏(計量政治学)がこう指摘する。

「最近は頻繁に世論調査が実施され、その時々の言動だけで判断された数字が出てしまう。それに有権者が反射的に反応して世論形成がされていく。メディアは支持率が下がるとすぐに危機感を煽りたて、短命説などを書き始める。

 こうした世論調査政治の傾向が強まることは、健全な民主主義とはいえない。もっと長期的、大局的に政権を判断すべきです。鳩山政権はようやくハネムーン期間が終わったばかり。それなのに支持率が5割を切ったぐらいで大騒ぎするのはおかしいですよ」

  ●この国の民主主義力が試されている

 逆に言えば、有権者自身も試されているのだ。明治以来の近代政治で初めて有権者が政権交代を成し遂げた。その重みと歴史的な意義を忘れてはダメである。五十嵐仁氏(前出)がこう強調する。

「政権を担当したことのない人たちが多数いる内閣が、今までとまったく違った政治を進めようとしているのだから、右往左往やジグザグはあって当たり前ですよ。期待感が強かった分、鳩山政権にもどかしさを感じるのは分かるが、もっと長い目で見てやるべき。歴史的な政権交代を実現したのですから、ここは有権者が政権を育てていくという意識を持つべきです。その上で付けるべき注文は付け、批判もすればいいのです」

 わずか1年で首相がコロコロ代わるのは先進国では日本ぐらいなものである。

「大統領の任期が明確に決まっている米国はもちろん、同じ議院内閣制の英国でも、支持率が下がったからといって首相がすぐに退陣するようなことはありません。ブレア前首相もブラウン首相も、支持率が下がっても、きちんと政権運営を行っている。有権者は結果を焦らず、1年、2年は政権を運営させ、そのうえで客観的に判断を下すべきです」(井田正道氏=前出)

 鳩山首相は、ちょっと支持率が下がったぐらいでオロオロしてはダメ。自らの政治理念、哲学、政権運営の方向性を国民に分かりやすく説明し、リーダーシップを発揮すればいい。民主党はそんな首相をしっかり支えていけばいいのである。今は、まさに日本の民主主義力が試されているのだ。

(2009年12月27日10時00分 / 提供:ゲンダイネット)

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Posted by おだっちの菜の花油 at 11:17│Comments(0)
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