2010年08月02日
絶滅危惧種は「特産品」
絶滅危惧種は「特産品」 佐賀県小城市
・ムツゴロウ
佐賀県小城市の六角川河口に広がる芦刈海岸。有明海唯一のムツゴロウ保護区では、繁殖期に入った雄たちが、求愛のジャンプや縄張り争いを繰り広げていた。
泥の干潟は殺風景で一面モノクロームの世界。しかし、超望遠レンズで見回すと、鮮やかな青緑色の斑点に覆われたムツゴロウが確認できた。にらみ合う2匹。口を大きく開け、背びれをピンと立てて相手を威嚇する姿はまるで海獣だ。
ハゼ科で体長約20センチ。干潟の表面に付いたけい藻類を餌にしている。日本では有明海と熊本県沖の八代海の一部に生息する絶滅危惧(きぐ)種。昭和30年代には年間200トン以上の漁獲量を誇ったが、昭和63年には2トンに激減した。
極端な減少の理由に挙げられたのは環境や水質の変化、乱獲など。しかし、真相は謎のままだ。当時は国産ムツゴロウの遺伝的弱さが指摘され、韓国産の雌との交配で強い種を作ろうとしたこともあった。
佐賀県有明水産振興センターの鷲尾真佐人副所長(46)によると「実験は成功したが遺伝的攪乱(かくらん)になるとの考えで自然界への放流は見送られた」という。
ムツゴロウ保護の動きは、昭和61年に芦刈海岸が禁漁区になったころから本格化。ほかの地域でも禁漁期や10センチ以下の個体の捕獲を禁止する体長制限が設定された。地道な努力が実り、近年は増加傾向にあるという。
鷲尾副所長は「ムツゴロウを通して干潟への理解が深まり、環境保全意識が高まれば…」と願う。絶滅危惧種でありながら有明海の特産品でもある、愛嬌(あいきょう)たっぷりのムツゴロウ。小さな体が担う人々の期待は大きい。(写真報道局 大山文兄)
(8月2日16時22分配信 産経新聞)
お読みになりましたらぜひクリックをお願いします。

北海道 明日にかけて200ミリ近い大雨の恐れ
中毒性が高すぎる焼きナスの作り方
無農薬の田にタガメ 「絶滅危惧」脱出に光明 羽生
trattoria ottimo - トラットリア・オッティモ
天の川融雪
知床のブリ急増、本州の「寒ブリ」に迫るブランドに…
中毒性が高すぎる焼きナスの作り方
無農薬の田にタガメ 「絶滅危惧」脱出に光明 羽生
trattoria ottimo - トラットリア・オッティモ
天の川融雪
知床のブリ急増、本州の「寒ブリ」に迫るブランドに…
Posted by おだっちの菜の花油 at 16:44│Comments(0)
│環境・自然
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。