2010年12月02日
外来患者の窓口負担、限度額までに
外来患者の窓口負担
限度額までに-高額療養費見直しで
社会保障審議会医療保険部会(部会長=糠谷真平・国民生活センター顧問)は12月2日の会合で、月ごとの自己負担限度額を超えた分の医療費を払い戻す「高額療養費制度」を見直し、医療機関の窓口での外来患者の支払い額を自己負担限度額までにする方針を決めた。患者にとっては、一度に多額の現金を用意する必要がなくなる。
現在の高額療養費制度は、医療機関での支払い後に、患者が保険者に申請して、自己負担限度額を超えた分の払い戻しを受ける仕組み。見直し後は、診療報酬明細書(レセプト)と併せて医療機関が保険者に申請して、限度額を超えた分を受け取る制度にする。
限度額は患者の所得によって異なるため、患者は保険者から事前に「限度額適用認定証」の交付を受け、窓口で提示する。入院患者については、既にこうした仕組みになっている。
実施時期については、来年度中から対応可能な保険者で順次開始し、2012年度から全保険者での実施を目指す。
■限度額引き下げは「困難」
一方、所得の低い人の限度額の引き下げは、「現時点では困難」との意見が大勢を占めた。2000億円を超える新たな財源が必要になることについて、保険者の理解を得るのが難しいと判断した。
現行の限度額は、年収約800万円以上の「上位所得者」が15万円、住民税非課税の「低所得者」が3万5400円、それ以外の「一般所得者」が8万100円。
これまでの会合で厚生労働省側は、「一般所得者」のうち年収約300万円以下の人の限度額を4万4400円に引き下げる案を提示。この場合、約2600億円の新たな財源が必要との試算を示していた。
財源捻出のため、年収800万-1000万円の人の限度額を18万円に、1000万円以上の人の限度額を25万円に引き上げた場合の試算も示したが、これで捻出されるのは約400億円で、なお約2200億円の新たな財源が必要となる。
(2010年12月2日(木)17時21分配信 医療介護CBニュース)
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Posted by おだっちの菜の花油 at 18:31│Comments(0)
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