2011年01月05日
消費税協議、上がるハードル
消費税協議、上がるハードル 野党反発「まず素案」
菅直人首相が4日の年頭会見で消費税増税を含めた税制抜本改革と社会保障の超党派協議を呼びかけたことに対し、野党各党は「政府は素案を用意してから呼びかけるべきだ」(自民党の谷垣禎一総裁)などと一斉に反発した。首相の「難局打開策」は簡単ではなさそうだ。(桑原雄尚)
谷垣氏は同日、伊勢神宮参拝後の三重県伊勢市内での記者会見で「高速道路無料化や農家の戸別所得補償、子ども手当がそのままでは、どれだけ消費税率が上がるのか明らかではない」と指摘。その上で、さらにハードルを架した。
谷垣氏が超党派協議への参加条件として掲げたのが、民主党の平成21年衆院選マニフェスト(政権公約)の撤回だ。さらに、自民党が先の臨時国会に提出した「財政健全化責任法案」の早期成立を求めるなど「丸呑(の)み」を要求した。民主党側でマニフェスト見直しなど、大きな政策転換がまとまらないことを見通すかのような発言だった。
公明党も「まず民主党でまとめてこい」という批判で一蹴した。
山口那津男代表は国会内で記者団に「社会保障の在り方の中身が示されず、消費税だけ結論を6月に出すというのでは違和感がある。協議の環境が整っていない」と門前払いにした。
これに対して、消費税増税の論議自体の拒否を示したのは社民党と共産党。
社民党の福島瑞穂党首は党本部での仕事始めで「法人税を5%下げ、消費税を上げることには明確に反対」。共産党の志位和夫委員長は党旗開きで「大企業減税をやめて応分の負担を求め、軍事費を削減して社会保障財源に充てるべきだ」と語った。
各党の思惑は微妙に異なるが、首相の投げた「与野党協議」のボールには拒否で足並み。風穴を開けるのは容易ではなさそうだ。
(産経新聞 1月5日(水)7時56分配信)
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Posted by おだっちの菜の花油 at 13:27│Comments(0)
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