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2011年06月05日

 崩れた延命のシナリオ 




       崩れた延命のシナリオ 狭まる包囲網「力ずくでも」 

 
  菅直人首相はようやく、己の過ちを悟ったのか。

 「東日本大震災の復興のめどがつけられれば、私は職に恋々とするつもりはないんです」

 首相は4日夜、公邸で民主党の石井一副代表に切々と訴えた。ベテランの石井氏を招いたのは、復興基本法案、本格的な復興のための平成23年度第2次補正予算案、そして今年度予算の財源を確保するための特例公債法案の成立を「めど」に退陣することを発信するためだったのだろう。

 2日の内閣不信任案採決直前の党代議士会では「死んだふり」を決め込み、可決の流れを一気にひっくり返した首相。党内を二分する騒動は収まったかに見えたが、夜の記者会見で原発事故の「冷温停止」まで続投する意欲を示し、再び混乱の引き金を引いた。約束を破られた鳩山由紀夫前首相は首相を「ペテン師」と言ってなじった。

 首相は4日午前には公邸で、「国のかたち研究会」(菅グループ)の津村啓介、本多平直両衆院議員の訪問を受けた。

 2人から「僕たち、いろいろあっても支えますから」と励まされて笑みを浮かべた首相は、自らの「続投宣言」がかえって逆効果になったことを悔やんだのか、こうつぶやいた。

 「党のいろんな声をしっかり聞いていきたいんだ。やはり、コミュニケーションは大切だな」

 首相が書いた延命へのシナリオは、観客が期待した「退陣」という結末とは大きくかけ離れ、一斉にブーイングが上がった。

 首相は、退陣のタイミングを「一定のめどが立ってから」という言葉でしか説明しなかった。これが失敗のもとだった。「一定のめど」とは具体的にはいつなんだ-。与野党を問わず騒然となり、首相への不信感だけが募った。

 鳩山氏が主張する「平成23年度第2次補正予算案の早期編成のめど」であれば、復興構想会議が1次提言を取りまとめる6月末ということになる。だが、首相が2日の記者会見で語った「原発の冷温停止」なら来年1月だ。そこには、半年という埋めがたい開きがあった。

 首相の「退陣偽装」とも言うべき言動に、鳩山氏のグループは、党規約改正による代表リコールを視野に、両院議員総会開催を求める署名活動を展開し、包囲網を狭めた。

 「日本人が世界に笑われていると思わなければダメだ。何としても、力ずくでも辞めてもらう」

 鳩山氏側近の中山義活経済産業政務官は4日のテレビ朝日番組で宣言した。

 「6月末退陣」へのカウントダウンが始まる中、枝野幸男官房長官が「居座るような気持ちは、首相には全くない」と述べるなど、閣僚や民主党執行部は収拾に躍起になった。

 首相の早期退陣が確実になったこの日、北海道白老町での「白老牛肉まつり」に駆けつけた鳩山氏は笑顔で軽口をたたいた。

 「永田町の話は、お肉がまずくなるからいたしません」(加納宏幸)

(2011年6月5日(日)08:00 産経新聞)






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Posted by おだっちの菜の花油 at 19:21│Comments(0)
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