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2011年08月02日

<セシウム汚染>腐葉土 農水省の対応の遅れを指摘する声




      <セシウム汚染>腐葉土
         農水省の対応の遅れを指摘する声
      

 全国のホームセンターで販売された腐葉土から、高濃度の放射性セシウムの検出が相次いでいる。腐葉土には暫定許容値や業者への指導がなく、農林水産省は2日、ようやく1キロ当たり400ベクレルに設定。稲わらに続き同省の対応の遅れを指摘する声が上がっている。

 暫定許容値は食品衛生法の暫定規制値のような法的根拠はなく、超えるものを流通、使用させない行政指導の基準。同省によると、400ベクレルは肥料(家畜排せつ物や落ち葉など)のほか、砂、培土など土に混ぜるもの全般。

 数値の根拠については「10アールの土に毎年2トンを40年間与え続けても、土壌のセシウム濃度が通常より上がらない値」と説明する。また、家畜の配合飼料(同300ベクレル)と養殖魚の餌(同100ベクレル)も許容値を新設した。

 腐葉土の問題では7月25日、秋田県が「コメリ」(本社・新潟市)の県内店舗で販売した商品土から1キロ当たり1万1000ベクレルの放射性セシウムの検出を発表。

 同27日には鳥取県が「カインズホーム」(同・群馬県高崎市)の県内店舗の商品で同1万4800ベクレルを検出したと公表した。2社の製品の製造業者は異なるが、いずれも園芸用の「鹿沼土」で有名な栃木県鹿沼市で作られていた。

 市内には園芸用土や肥料のメーカー約60社が集まる。汚染発覚前、業者間では動画サイト「ユーチューブ」に6月下旬に投稿されたある動画が話題になっていた。

 ホームセンター店頭にある腐葉土の袋の上に放射線測定器を置くと「ピピピ」と検出音が鳴る。これを見たある業者は「震災後に集めた落ち葉が商品として出回る頃で、戦々恐々だった。だが行政の指導もなく、出荷を続けた」という。

 腐葉土をコメリに出荷した肥料会社社長は汚染を知り「血の気が引いた。園芸業界に大打撃を与えてしまった。

 危ないと知っていたら気をつけたのに」。同社に落ち葉を納めた栃木県大田原市の造園業者は「葉っぱの代金がもらえず、従業員に給料を払えない」と怒りを募らせる。

 業者は毎年秋から翌夏に同県那須塩原市などの別荘地で落ち葉を収集。それを肥料会社が商品化して6月に出荷したという。

 農水省によると、土壌の放射性セシウムが農作物に移行する割合はごくわずか。同省農産安全管理課は「現在判明している濃度の腐葉土であれば、農作物のセシウムが暫定規制値を超えるとは考えにくい」としている。
   ×  ×
 2社の腐葉土に関する問い合わせは▽コメリお客様相談室0120・371134▽カインズホームお客様相談室0120・877111。【井上英介、浅野翔太郎、中村藍】

(毎日新聞 8月2日(火)19時35分配信)





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Posted by おだっちの菜の花油 at 20:31│Comments(0)
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