2011年08月07日
「政治ショー 許されぬ」広島原爆の日
「政治ショー 許されぬ」広島原爆の日
首相の脱原発疑問視
原発に依存しない社会を目指す-。「原爆の日」の6日、広島市の平和記念公園で行われた式典で「脱原発」に力を込めた菅直人首相。
しかし、退陣表明している首相の発言に、「国民の信を失った首相が何をいってもむなしい」「政権延命にヒロシマを利用するのか」-など、被爆者からは疑問の声も上がった。
「『脱原発』という言葉はいいが、首相は本気なのか」と話すのは広島県原爆被害者団体協議会理事長の坪井直さん(86)。爆心地からわずか約1キロで被爆、生死の境をさまよった。それだけに、政権運営とからめて脱原発を打ち出した菅首相の姿勢に「平和記念式典を利用しようというのなら、もってのほか」と厳しく指摘した。
式典参加を見送った被爆者もいた。広島県廿日市市の山本繁生さん(70)は「脱原発依存」を唱えた首相をテレビで見つめた。原爆投下直後、突然降り出した「黒い雨」を浴び、放射能の恐ろしさを体験。それでも、首相に不信感を募らせる。
「8月6日は犠牲者の冥福を祈る大切な日。政治ショーにしてしまうことは許されない。自らの延命のために広島を利用している」と批判した。
一方、被爆しながら原爆ドームを27年間にわたって描き続ける広島市安芸区の原広司さん(79)は「福島であれだけの事故を引き起こした原発を本当に止めるというのであれば賛成」と話した。
今年初めて式典に参加したという広島県海田(かいた)町の主婦、高津忍さん(27)は「首相の言葉はあまり期待できないが、リーダーシップを発揮して、原子力のあり方について方向付けをしてほしい」とかすかな期待を寄せた。
(産経新聞 8月7日(日)7時56分配信)
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Posted by おだっちの菜の花油 at 11:04│Comments(0)
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