2011年08月07日
「化学兵器、絶対に使うな」-写真家中村梧郎氏
「化学兵器、絶対に使うな」
=枯れ葉剤作戦から50年-写真家中村梧郎氏
米軍がベトナム戦争で枯れ葉剤作戦を開始してから今年で50年。1961年に薬剤が初めて中部高原コンツムに散布された8月10日は、ベトナムで「枯れ葉剤作戦を記憶する日」に指定されている。
深刻な被害を35年以上、追い続けてきた報道写真家中村梧郎氏(70)は、写真展などを通じ、化学兵器による悲劇を繰り返さないよう世界に発信している。
中村氏はベトナム戦争終結翌年の76年、国道1号を北から南まで走り抜け、最南端のカマウ岬のジャングルが砂漠のように枯死した光景に息をのんだ。猛毒ダイオキシンを含む薬剤の影響で、ほとんどの新生児に障害があり、「ものすごいことが起きていると気付き、取材を始めた」。
ベトナムにはこれまで50回近く行き、取材した被害者は延べ数百人。「弱者にカメラを向けること自体が加害行為ではないか」と悩みながらもシャッターを押し続け、結合双生児のベトちゃんドクちゃんの分離手術(88年)では代表取材も担当した。
現在、枯れ葉剤の写真展は米国を巡回中。ヨーロッパや各国にも広げたいという。
戦争終結から36年を経て、ジャングルには植林で緑が戻ったが、現在も障害を持つ子どもが生まれるなど人体への被害は続いている。
中村氏は10日、ホーチミン(旧サイゴン)の戦争証跡博物館で被害児童らによるイベントを取材。カマウ岬にも足を伸ばし、分離手術を受けたツーズー病院で働くドクさん(30)や日本から訪れたツアー客らと、復活したマングローブの森を視察する予定だ。
中村氏は「化学兵器は絶対に使ってはならない。子どもたちが生きられない地球にしてはいけない」と訴えている。
(時事通信 8月7日(日)16時16分配信)
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Posted by おだっちの菜の花油 at 18:17│Comments(0)
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