2011年08月08日
居座る首相…国際社会、日本“素通り”
外交 休眠状態
居座る首相…国際社会、日本“素通り”
退陣表明後も居座り続ける菅直人首相に対し、国際社会が“菅無視”を鮮明にし始めた。米国による事実上の首脳会談拒否に加え、米国債の格下げ問題で緊密に連携している各国首脳も、菅首相のことは眼中にないようだ。
7日に行われた先進7カ国(G7)の財務相代理緊急協議を前に、米国のオバマ大統領やフランスのサルコジ大統領、ドイツのメルケル首相ら米欧州各国の首脳は頻繁に連絡を取り合っていた。一歩対応を誤れば、世界的な金融危機を引き起こしかねないとの強い危機感があるためだ。
ところが、菅首相のもとには各国首脳からの連絡は一切なかった。世界3位の経済大国の首相であるにもかかわらずだ。
政府筋は「日本だけに連絡がこなかったのか事実関係は分からない。そもそも米国と欧州の経済状況がテーマだから」と強弁する。
しかし、2008年のリーマン・ショック時には、当時の麻生太郎首相がサルコジ大統領、中国の温家宝首相ら各国首脳と金融サミット(G20)の枠組み作りに向けた調整を行っていた。
各国首脳からすれば、「去りゆく首相」は信用に値しないと判断するのも当然だろう。
実際、菅首相の居座りで日本外交は完全にストップしていると言っても過言ではない。
3月11日の東日本大震災も外交日程に影響を及ぼしたが、それでもサルコジ大統領や温首相ら4人が日本を訪れた。しかし、6月2日の退陣表明後に訪日した外国首脳はインドネシアのユドヨノ大統領、西アフリカに位置するトーゴのニャシンベ大統領、日本が国家承認したばかりのクック諸島のプナ首相の3人だけ。現時点で首相との会談が確定している元首もいない。
予定されているのは7日に来日した潘基文国連事務総長と、22日に来日するバイデン米副大統領との会談ぐらい。ただ、米国はバイデン氏の訪日をアジア各国歴訪の一環と位置付けており、日本政府内ですら「バイデン氏のアジア歴訪の重点は、来日前後に予定している中国訪問」との観測が出るありさまだ。
各国による「日本パッシング(素通り)」は、もはや深刻なレベルに達している。外務省幹部もこう嘆いた。
「日本の首脳外交は休眠状態が続くだろう」(新井好典)
(産経新聞 8月8日(月)7時56分配信)
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Posted by おだっちの菜の花油 at 09:49│Comments(0)
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