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2011年08月23日

代表選に色気を見せる 前原の焦り




       代表選に色気を見せる 前原の焦り
   

  <「口先番長」に首相が務まるワケないのに…>
  「週末も含め、ゆっくり考えさせてほしい」

 野田財務相を支援するとみられていた前原前外相が、ここへ来て一転、代表選への出馬をにおわせている。

「野田さんが松下政経塾の先輩なので、2人は協調関係にあるとみられていますが、実際はお互いに強烈なライバル心を持っている。特に前原さんは“オレの方が能力は上”と思っているフシがあります。党内で野田さんの支持が広がらないのを見て、“やっぱオレしかいない”と思い始めたのではないか」(政治部ベテラン記者)

 ただ、前原はつい5カ月前に外国人献金問題で外相を辞めたばかり。普通に考えれば、代表選に出る資格などないのだ。首相になれば、献金問題を蒸し返されるし、「誠司とカネ」の問題は他にもあり、週刊誌が追いかけているという話もある。「前原は一回休み。次の次を狙う」というのが暗黙の了解だった。

 リスクを承知の上で、前原が立候補の道を探り始めたのは「焦りの表れ」と見る向きもある。政治アナリストの伊藤惇夫氏が言う。

「野田氏は1年間のつなぎ。で、来年の代表選に前原氏が出て本格政権を樹立する。これが後見人である仙谷氏の狙いだといわれていますが、そんな都合よくコトが運ぶ可能性はありません。野田氏が首相になって、特に失点もなく1年間続ければ、代える理由がない。野田氏の続投となり、前原氏の出番は回ってこないかもしれません」

 民主党がいつまで政権与党でいられるかも分からない。それで、「今回が最後のチャンスかもしれない」と、前原グループは主戦論に傾いている。はしごを外されそうな野田は哀れだが、最初に名前が挙がった候補者は潰される。これは永田町の常識だ。

「今回のポスト菅で真っ先に名前が出たのが野田さん。仙谷さんは、最初から野田さんを潰すつもりだったのではないか。野田さんは当て馬で、最後に前原待望論が盛り上がるように仕向けたのではないかといわれ始めています」(民主党関係者)

 世論調査などで「国民的な人気が高い」とされる前原が出れば、一気に流れができかねない。仙谷が小沢に頭を下げて協力を求めれば、小沢グループが乗る可能性もある。

 だが、前原総理なんて、国民にとっては悪夢だ。八ツ場ダムしかり、JAL再建も尖閣問題も、最初だけは威勢がいいが、すぐに腰砕けになって、結局、後始末は他人任せ。何ひとつマトモにこなせなかった「口先番長」である。

 さきがけ時代に前原と行動を共にし、今も相談役になっている「たちあがれ日本」の園田博之幹事長が産経新聞(ネット版)のインタビューでこう喝破していた。

「(前原は)まだ首相に必要な条件は備えていない。本人にも言っているが、彼の魅力は発信力。しかし、発信力は危険の裏返しでもある。彼は自分が感じたことをパッと話すけど、よく考えると『始末の付くような発言でなかった』というのがあるでしょう。首相はこれじゃ許されないんだよ」

 前原と長い付き合いだけあって、よく分かっている。

「実力よりも人気を優先して総理を選び、失敗したのが自民党末期でした。民主党も2代続けて“党の顔”“有名人”という基準で選んだ結果、迷走している。代表時代の偽メール事件や、国交相、外相としての仕事ぶりを見れば、前原氏に首相の資質がないことは明らかです」(伊藤惇夫氏=前出)

 世論調査を信じて前原を代表に選べば、必ず痛い目を見る。「菅の方がまだマシだった」なんてことになったら、それこそ最悪の展開だ。(日刊ゲンダイ2011年8月20日掲載)

(2011年08月23日10時00分 提供:ゲンダイネット)





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Posted by おだっちの菜の花油 at 18:15│Comments(0)
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