2011年10月01日
津波で被害、岩手のサケ採卵・放流ピンチ
津波で被害、岩手のサケ採卵・放流ピンチ
サケの漁獲量が本州一の岩手県では、東日本大震災の津波でサケの孵化
ふか
場や漁具などが被害を受け、各地の漁協が毎年行っている採卵・放流事業は縮小を余儀なくされそうだ。
本格化している今季の秋サケ漁は、定置網の修繕の遅れで漁獲減が予想され、加えて放流事業が滞れば、故郷の河川に回帰するサケが減少し、将来にわたって不漁となる恐れも出ている。
岩手県の2010年度のサケ漁獲量は約1万7000トンで、生産額は75億5000万円。北海道に次いで多く、県内漁業生産額の4分の1を占める。
だが、震災前に127か所で予定していた今季の定置網の設置は、約80か所にとどまる見込み。各地の漁協は、11月の最盛期に間に合わせようと網の修繕などを急いでいるが、漁獲量は例年より「3割以上減りそう」(岩手県)という。
岩手県では、放流した河川に戻ってくるサケは約2%。その数を安定させるため、捕獲したサケから採卵し、孵化した稚魚を放流する増殖事業もピンチに直面する。
サケを捕獲する船や漁具が津波で流されたうえ、県内の孵化場27施設のうち21施設ががれきで埋もれるなどの被害を受けた。
最大規模の津軽石サケ孵化場(宮古市)など、復旧が進み例年通りの放流ができそうなところもあるが、被害の大きかった6施設は今季中の再開は難しいという。
県内全域では、来春に放流できる稚魚は3億3000万匹と、例年の4分の3程度にとどまる見込み。県は「将来の漁獲量は、少なからず影響を受ける」(水産振興課)と予測する
2011年10月1日(土)11時33分配信 読売新聞
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Posted by おだっちの菜の花油 at 12:46│Comments(0)
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