2014年02月20日
浅田、よもやの演技に放心=「深く考えず、自分の演技を」〔五輪・フィギュア〕
浅田、よもやの演技に放心=「深く考えず、自分の演技を」〔五輪・フィギュア〕
浅田は放心状態だった。「自分でも終わってみて、まだ何も分からない。自分の体が思うように動かなかった」。55点台の低得点。まさかのSP16位で、悲願の金メダルどころか、メダルすら絶望的な状況になった。
集大成となるはずの舞台で、積み重ねてきた滑りができなかった。地元のソトニコワが2位につける高得点をマークし、場内のざわつきが残る中、演技が始まった。冒頭の大技、トリプルアクセル(3回転半)を両足着氷から転倒。
直後の3回転は回転不足、後半の3回転―2回転も、2回転の単発でしか跳べなかった。ショパン作曲「ノクターン」の甘美なメロディーが、寂しげに聞こえた。
3回転半のミスで、リズムを崩したのは間違いない。ただ、滑りを基礎から見直し、ジャンプのミスがあってもスピン、ステップで補える自信も付けていた。ここまで乱れる姿は、本人さえ予想できなかった。団体に続く不本意な演技。「自分の気持ちから全て来るものだと思う」と、重圧を跳ね返せなかった弱さを口にした。
日程的な難しさもあった。浅田は海外の試合でも、直前まで地元で練習して乗り込む調整の仕方を好んでいた。今回は団体が初めて実施され、ソチ入りは2週間前。再調整のための練習拠点が作られたアルメニアに渡ったが、気候が寒いなど誤算もあった。
「アルメニアに行っても、調子は上がらなかった」。気持ちを奮い立たせたが、「いけるという気持ちを持たないといけないと思い過ぎたかもしれない。それがいつも通りではなかった」。迷いを抱えたまま本番を迎えた。
ソチ五輪に向けて「自分の最高の演技をしたい」と言い続けてきた。「深く考えず、あすはあすで自分の演技ができればいい」。このままでは終われない。もう一度、自らのフィナーレを思い描いた。(時事)
時事通信 2月20日(木)9時2分配信




Posted by おだっちの菜の花油 at 09:27│Comments(0)
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