2021年08月14日
有害物質で川が変色、カバや魚死ぬ コンゴ
有害物質で川が変色、カバや魚死ぬ コンゴ
AFPBB News 2021/08/14 14:13
AFPBB News 2021/08/14 14:13

カバの親子(2021年7月13日撮影、資料写真)。© ULISES RUIZ / AFP カバの親子(2021年7月13日撮影、資料写真)。
【8月14日 AFP】コンゴ民主共和国の環境相は13日、同国の川がアンゴラで排出された有害物質で赤く染まり、カバや魚が死ぬなど「生態系の大惨事」が起きていると警鐘を鳴らした。
コンゴのイブ・バザイバ(Eve Bazaiba)環境相は川の変色について、「工業用ダイヤモンドを採掘しているアンゴラの工場から排出された有害物質によるもの」との見方を示した。
汚染された支流がコンゴ西部のカサイ川(Kasai River)に注ぎ、カサイ川は、アフリカで2番目に長いコンゴ川(Congo River)に流れ込んでいる。
カサイ地域の当局者によると、汚染された川でカバや魚の死骸が見つかった。
バザイバ氏によると、状況は地元住民にとって「生態系の大惨事」で、変色した水は人口1000万人以上の首都キンシャサに到達する寸前だという。
現時点では有害物質の正確な性質は分かっておらず、川の水のサンプルを採取するため、環境省の専門家チームが現地に急行している。
【翻訳編集】AFPBB News
2021年08月14日
高校アイスホッケー大会クラスター 感染広がる恐れ
陽性93人に 高校アイスホッケー大会クラスター 感染広がる恐れ
毎日新聞 2021/08/14 19:11
毎日新聞 2021/08/14 19:11

北海道苫小牧市で開かれた「第16回全国高校選抜アイスホッケー大会」で新型コロナウイルスの大規模クラスター(感染者集団)が発生し、14日までに93人が陽性と判定された。全国から26チーム、約1000人が参加しており、さらに感染が広がる可能性がある。
大会は日本アイスホッケー連盟と苫小牧市が主催し、3会場で4~8日に競技があった。白樺学園高(北海道芽室町)は、部員ら26人が感染したとウェブサイトで発表。埼玉栄高(さいたま市)はチーム内で発熱者が確認されたとして、7日の準決勝、8日の3位決定戦を棄権した。
国は緊急事態宣言下にある自治体からやむを得ず移動する場合、出発前か到着後にPCR検査をするよう求めている。開幕時点で、参加チームがある東京都、埼玉県、大阪府などに宣言が出ていたが、今大会ではPCR検査をしていなかった。市の担当者は取材に「インターハイ(全国高校総体)の開催方針に準じた」と説明している。【土谷純一、平山公崇】
2021年08月14日
デルタ株は「数時間で容体が急激に悪化」
デルタ株は「数時間で容体が急激に悪化」…病院「医療現場は本当に限界」と悲鳴
読売新聞 2021/08/14 18:59
読売新聞 2021/08/14 18:59
栃木県と宇都宮市は13日、174人の新型コロナウイルス感染を発表し、県内の累計感染者数は1万人を超え、1万21人となった。7月29日に感染者が8000人を超えてから2週間で2000人増えており、感染力が強いとされるインド由来の「デルタ株」の疑いがある変異株が急増の要因とみられる。
◇
重症患者を受け入れている自治医科大付属病院の森沢雄司・感染制御部長(55)は「病床は自転車操業状態。医療の崩壊は始まっている」と悲鳴を上げる。
県によると、県内の重症病床使用率(12日現在)は34・8%と県の警戒レベルでステージ3(重点措置)の水準。ただ、新型コロナの重症患者は人手を要するため、ICU(集中治療室)16床を全て稼働させることはできず、実質的には満床状態だという。既に数か月待った一般患者の手術をさらに延期したり、新型コロナの重症患者が受け入れ病院を探し回ったりする状況が現場では起きているという。
デルタ株の恐ろしさは感染力のほか、重症化の速度の高さにもあるといい、森沢部長は「数時間で容体が急激に悪化する」と指摘。「医療現場は本当に余裕がなく限界。ワクチンは効果があるので、接種をお願いしたい」と呼びかけた。
2021年08月14日
「彼らの犠牲があって今がある」元特攻隊員、千玄室さん
「彼らの犠牲があって今がある」元特攻隊員、千玄室さん
2021/08/14 16:07産経新聞
2021/08/14 16:07産経新聞

特攻隊員だった茶道裏千家前家元の千玄室さん。戦場に散った仲間に思いを馳せながら体験を語った=京都市上京区(渡辺恭晃撮影)© 産経新聞 特攻隊員だった茶道裏千家前家元の千玄室さん。戦場に散った仲間に思いを馳せながら体験を語った=京都市上京区(渡辺恭晃撮影)
15日で終戦から76年。茶道裏千家前家元の千玄室さん(98)は学徒出陣し、特攻隊員だった過去を持つ。今も亡き戦友の存在を胸に刻み、「彼らの犠牲を忘れないでほしい」と願う。過去を正しく知り、未来に継承することが、今を生きる人の責務だと考えるからだ。
同志社大2年だった昭和18年、海軍に入隊。戦況が不利になった20年3月、配属されていた徳島航空隊でも特別攻撃隊が編成されることになった。
ある日、上官から1枚の紙を渡された。そこにあったのは「否・希望・熱望」の3つの選択肢。千さんはその日のうちに、「熱望」に二重丸を書いて提出した。「死にたくねえなあ」とこぼす同期もいた。
「死ぬ覚悟はできていました。でも当時は20、21歳の青二才。『死』の本質は分からなかった」。トルストイの「戦争と平和」を読んだり同期と語り合ったりしたが、死の意味について誰もが納得する答えを導き出せた仲間はいなかった。
同期約3300人のうち、400人超が特攻などで散った。出撃を前に涙ながらに「お母さん」と叫んだ声、敵艦に体当たりするときの「ツー」という最期の電信。強烈な体験は今も脳裏を離れることはない。
沖縄への出撃命令を待ちながら終戦を迎えた千さん。「生き残ったことはじくじたる思いだった」と話す。
戦後、当時の上官に会う機会があった。「私になぜ待機命令が出たのですか」。そう尋ねた千さんに上官は「天命だと思いなさい」と答えた。以来、自分に課せられた意義を問うようになったという。
平和は、願ったり叫んだりしてもやってはこない。どうすれば次の世代につなぐことができるのか。重みを痛感する毎日だ。「彼らの犠牲があって、今があることを忘れてはいけない」。涙を浮かべて訴えた。(石橋明日佳)
せん・げんしつ 大正12年生まれ。昭和18年、学徒出陣。復員後の21年、同志社大卒。39年、第15代裏千家家元となり千宗室を襲名。平成14年に家元を退き、千玄室(大宗匠)に改名。茶道文化の発展と世界平和の実現に向けた活動を展開している。