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2009年05月06日

タンポポが伝える環境破壊


  タンポポが伝える環境破壊
      (5月2日15時45分配信 産経新聞)

    道端のタンポポは殆ど外来種になっています。 
  

 「タンポポ調査・西日本2010実行委員会」

 道端に咲くタンポポ。よく見ると昔のものとはどこか違う。日本在来種が姿を消し、ヨーロッパ原産の外来種が勢力を拡大しているためだ。大阪自然環境保全協会(大阪市北区)などの調査では、ここ30年で分布図は大きく変わった。最近の調査では在来種と外来種が交配した雑種の存在も明らかに。保全協会などは来年までに「タンポポ地図」を作成しようと「タンポポ調査・西日本2010実行委員会」を組織。日本固有のタンポポが住めなくなった現状を通して、環境破壊の実態を訴えている。
 (天野健作・産経新聞)

  タンポポの“効用”ほかにも…強力な「育毛作用」発見

 「誰もが知っているタンポポを調べ、自然がどれだけ破壊されているかを知ってもらうことで、一般の人に環境に興味をもってもらいたかったのです」ンポポ調査会のメンバーで、泉北高校(堺市南区)の木村進教諭(55)は調査を始めたきっかけをそう語る。昭和50年ごろから始め、5年ごとにサンプルを集める調査を30年以上続けた。

  前回平成17年の調査では対象地域は近畿7府県だったが、来年の調査に向けて中国四国地方でも協力してくれる博物館や大学が現れ、18府県にまで広がっている。前回集まったタンポポは3万6000点だったが、今回は10万点が目標だ。


 押し寄せる外来種と肩身が狭くなった在来種。木村教諭によれば、両者の見分けは誰にでもできるという。花の下にある総苞(そうほう)外片という緑色の部分が反り返っているのが外来種、総苞外片が花に密着しているのが在来種だ。

 もう一つの大きな違いは、外来種は花粉に関係なく単独で種子を作るが、在来種は花粉を介して種子を作る点だ。つまり在来種は、虫が花粉を運んでくれないと繁殖できない。田んぼのあぜや原っぱなど里山に生え、自然が破壊されると外来種に置き換わる。

 つまり外来種の存在は、「都市化の指標」になるのだ。当初の調査では外来種は大阪市街地に集中していたが、17年の調査では、京阪神地域の大部分で外来種の割合が高くなっていた。
平成時代に入るころには、外来種の花粉で在来種と交配した雑種が広がっていることも判明。この「第三勢力」がやっかいなのは、外見で外来種と区別できないことだ。総苞外片が反っているからといって外来種とは限らない。このためタンポポ調査会は、前回からDNA解析を取り入れるようになったという。

 純粋な日本固有の種が失われつつあるが、調査会は保護活動はしない。木村教諭は「あちこちから採ってきた在来種を植えても、遺伝子を攪乱(かくらん)させることになるからです」とあくまで強調する。「『都市化の指標』という観点で、人間の活動で環境が悪くなり、外来種が増えているという警告を出していきたい」と話している。

 
  在来種のタンポポは、花を包んでいる部分が反り返っていない。

 
   外来種のタンポポは花を包んでいるころが反り返っている。



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Posted by おだっちの菜の花油 at 13:55Comments(0)環境・自然