2022年04月04日
ロシアの「集団殺害」
ロシアの「集団殺害」追及=
捜査へ特別機構創設―民間人犠牲でウクライナ
捜査へ特別機構創設―民間人犠牲でウクライナ
【イスタンブール時事】ロシア軍が地上部隊を撤収させたウクライナの首都キーウ(キエフ)郊外で民間人とみられる遺体が多数見つかったことを受け、ウクライナのゼレンスキー政権はロシア軍による「ジェノサイド(集団殺害)」と断じ、司法当局が4日、捜査を本格化させた。欧米も戦争犯罪としてロシアの責任を追及する構えを強めた。

3日、キーウ(キエフ)で演説するゼレンスキー大統領=ウクライナ大統領府提供(EPA時事)
© 時事通信 提供
ゼレンスキー大統領は3日夜の声明で、ロシア軍によるあらゆる犯罪を捜査し、裁くために司法の特別機構の創設を承認したと発表。内外の司法専門家が共同作業を行うといい、「この恐ろしい戦争とウクライナ国民に対する犯罪を引き起こし、何らかの形で参加した者を、ウクライナと世界が裁くのに役立つだろう」と説明した。
ゼレンスキー氏は、ウクライナ側が奪還したキーウ郊外のブチャなどでロシア軍によって「数百人もの人々が殺された。民間人が拷問され、処刑された」と糾弾。「地球上でこのような悪の出現を最後とするため、あらゆる手段を尽くすべき時だ」と強調した。ウクライナ司法当局は3日、キーウ周辺で民間人計410人の遺体が発見されたと発表した。
2022年04月04日
キーウ近郊で市民の遺体に世界が衝撃
キーウ近郊で市民の遺体に世界が衝撃
ゼレンスキー大統領「大量虐殺」と非難 ドニプロに記者入る
TBS NEWS - 1 時間前
ゼレンスキー大統領「大量虐殺」と非難 ドニプロに記者入る
TBS NEWS - 1 時間前

キーウ近郊で市民の遺体に世界が衝撃 ゼレンスキー大統領「大量虐殺」と非難 ドニプロに記者入る
首都キーウ近郊のブチャ。“ロシア軍から解放された”キーウ州にある街ですが街は破壊された戦車やがれきであふれています。(ニュース映像の一部には、遺体が映ったシーンが含まれています) 市民 「(地下に行くと)靴と服を見て夫と分かりました。
顔はひどく傷つけられ、体はすでに冷たくなっていました。夫は頭を銃で撃たれて拷問されたのです」 ウクライナの検事総長によりますと、これまでにキーウ州で410人の市民の遺体が確認されています。 ウクライナ ゼレンスキー大統領 「これは大量虐殺だ」 欧米諸国からはさらなる制裁強化の動きも。 ゼレンスキー大統領はロシアを非難するとともに、2008年にドイツとフランスがロシアに配慮してウクライナのNATO加盟に反対する姿勢を示したことを念頭に、当時の両国首脳を批判しました。
ウクライナ ゼレンスキー大統領 「メルケル前首相とサルコジ元大統領にブチャに来てもらいたい。そして2人のロシアへの“譲歩政策”がもたらした過去14年の結果を見てもらいたい」 明らかになった惨状に国際社会からは非難が相次いでいます。 国連 グテーレス事務総長 「ブチャで殺害された市民の様子に深い衝撃を受けている」 国連のグテーレス事務総長は「独立した調査によって説明責任がなされることが不可欠だ」と指摘。
アメリカのブリンケン国務長官は「ロシアの残虐行為が続く限りこれが毎日起きる」として「だからこそ侵攻を終わらせる必要がある」と強調しました。 ドイツ ショルツ首相 「被害者には子どもや高齢者・女性たちがいると言います。市民を殺すことは戦争犯罪です」 ドイツのショルツ首相は国際機関による徹底的な調査を要求したほか、フランスやイギリスはロシアへの制裁を強化する方針を示しています。
一方、ロシア国防省は・・・ ロシア国防省 「ロシア軍の管理下では、地元住民は誰一人暴力行為を受けなかった」 このように主張し、ウクライナが公開した画像や映像は「西側メディアのために制作した作品」だとして関与を否定しています。 こうした中、ロシア軍がこれから力を集中させるとしている東部ドンバス地方に近い、要の都市ドニプロにJNNの取材チームが入りました。
記者 「今もまだ、焦げ臭いにおいがまだします」 人口100万人都市、ドニプロ。
1か月ほど前にミサイル攻撃を受けた靴工場は今もがれきが散乱し、再建のメドなど立ちようがありません。 工場の正面には集合住宅が建っています。住民に話を聞くと・・・ ヴィアチェスラフさん 「爆発がすごく近かったので飛び起きました。
2つ目の爆発があったので、地下鉄の駅へと走りました」 別の住民は88歳の母親のことを考えると、移住も現実的ではないと語りました。 ナターシャさん 「何をしたらいいかわかりません。シェルターに入るくらいしか・・・」 ロシア軍の次の動きに住民たちは不安を募らせています。 (04日17:21)
2022年04月04日
ウクライナ「戦争犯罪」追及へ キーウ近郊、虐殺捜査を要請
ウクライナ「戦争犯罪」追及へ キーウ近郊、虐殺捜査を要請
共同通信社
共同通信社
【リビウ(ウクライナ西部)共同】ロシア軍が撤退したウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊で民間人の深刻な犠牲が明るみに出て、「戦争犯罪」と国際非難が巻き起こった。ウクライナ当局は虐殺や拷問があったと立証するため、遺体の司法解剖や捜査を進め、国際刑事裁判所(ICC)に裁きを求めると3日、発表した。処罰は困難だが、国際世論を味方に付け、ロシアに一層の圧力をかける構えだ。

3日、ウクライナの首都キーウ近郊ブチャで、民間人の遺体を運ぶボランティアら(ロイター=共同)
© KYODONEWS
米国の「戦争研究所」は3日、キーウ攻防戦でウクライナが勝利したと指摘。ロシア軍はキーウ州で無秩序に撤退し、一部が逃げ遅れて孤立、ウクライナ軍が掃討を続けていると分析した。
2022年04月04日
地下室に手足縛られバラバラに切断された子ども…
地下室に手足縛られバラバラに切断された子ども…
ロシア軍は遺体に地雷設置か
読売新聞 - 昨日 23:51
ロシア軍は遺体に地雷設置か
読売新聞 - 昨日 23:51
ウクライナに侵攻しているロシア軍の地上部隊が、首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで多数の民間人を殺害していた疑いが、現地入りしたウクライナ軍や報道機関の指摘で浮上した。他の都市でも露軍部隊による民間人殺害や暴行が報告されており、ブチャの惨状は氷山の一角とみられる。

2日、首都キーウ郊外のブチャで、地雷などが残されていないかを調べるウクライナ軍の兵士(AP)
© 読売新聞
2日、ブチャに入ったAFP通信の記者は、「静かな並木道に、見渡す限り遺体が散乱していた」と表現した。記者が確認した約20人の遺体は、いずれもジーンズやスニーカーなどを身に着けており、軍人には見えない服装だったという。
遺体は露軍の激しい攻撃で廃虚と化した市内各地に点在している。英紙サンデー・タイムズは2日、ブチャの民家の地下室で、両手両足を縛られた子どもを含む男女18人の遺体が見つかったと報じた。遺体はバラバラに切断されていたという。
犠牲者の多くは18~60歳の男性だとの情報もある。撤退決定を受けて露軍が組織的に住民を殺害したとも考えられる。露軍部隊が遺体や民家に地雷を仕掛けているとされ、民間人被害の全容把握には時間がかかりそうだ。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は3日、米CBSニュースのインタビューで、「ジェノサイド(集団殺害)だ。ウクライナの国と国民全体を抹殺しようとしている」と強く非難した。英国のエリザベス・トラス外相は3日、「無実の市民への無差別攻撃は戦争犯罪として調査されなければならない」との声明を発表した。
ウクライナのイリナ・ベレシュチュク副首相は3日、露軍が占拠していたキーウ近郊の村長が拉致、殺害されていたことが露軍の撤退後に明らかになったと述べた。ロシアへの協力を拒否したためとみられる。
露軍兵士の統率の乱れも犯罪行為に拍車をかけているようで、略奪や女性への乱暴などの報告が相次いでいる。ウクライナ軍の情報機関は2日、ウクライナ北隣のベラルーシに撤退した露軍兵士が略奪品を扱う露店を開き、冷蔵庫や車、宝飾品などを売りさばいているとの情報を明らかにした。旧ソ連構成国ジョージアから一方的に独立宣言した南オセチア自治州などから増派された露軍兵士のうち約300人が「脱走した」とも報じられている。