さぽろぐ

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2007年08月29日

奧湯ノ岱ブナ林過剰伐採現地へ

道有林内に越境し違法伐採した所を調査しました




許可無く作った隠し土場


道有林地内に違法に越境し沢をブナで埋めて作った重機搬出道


道有林地内に違法に越境し切り倒した伐根跡


道有林地に違法越境し切り倒した木材を搬出するために
無許可で尾根沿いに作った重機搬出道と倒木したブナ



許可の搬出道幅より広く作った隠し土場へ通じる搬出道


             奧湯ノ岱ブナ林過剰伐採現地へ

 8月28日上の沢奧湯ノ岱地区の国有林ブナ林過剰伐採 箇所と、道有林地内に無許可で越境し天然林を伐採した現地を再度確認と実態調査に入りました。国・道有林地内が想像以上に乱雑に崩されている状況を目の当たりにし、国民・道民の貴重な財産である天然林及び自然保護と保全のために住民が関心を持ち、監視していく必要性を強く感じました。

   北海道・ブナ林過剰伐採 林野庁職員を告発 2007/03/14(十勝自然保護協会HPより転載)

 札幌市の市川守弘弁護士をはじめとする北海道内外の弁護士および自然保護団体関係者らが3月13日、上ノ国町のブナの天然林で違法な伐採が行われたとして、当該国有林を管理する檜山森林管理署の金澤猛署長ら職員3人を森林法違反容疑で函館地検に告発しました。

 北海道のブナ林は日本のブナの北限にあたり、生物地理学的にも貴重な森林です。北海道自然保護協会はこのような天然林の伐採に危惧を抱き、2005年秋に上ノ国町の現地を調査した後、06年1月に北海道森林管理局長と檜山森林管理署長に合同調査を申し入れていました。

 合同調査は06年5月に実施されました。現場で森林管理署職員は「疑われるようなことはしていない」と説明したのですが、帰りがけに北海道自然保護協会のメンバーが規定範囲を越えて伐採しているのを発見しました。

 これを発端に、市川守弘弁護士らが情報開示や現地調査を行うとともに、檜山森林管理署と北海道森林管理局によって現地調査が行われました。これらの調査結果から、檜山森林管理署は883本を伐採する事業を業者に委託したが、実際には204本以上過剰に伐採され、それらが行方不明になっていることなどが分かり、告発の準備が進められていました。

 告発状によると、被告発人らは氏名不詳の者と共謀して、平成17年9月から10月にかけて

(1)上ノ国町の土砂流出防備保安林に指定されている国有林およびそれに隣接する道有林において、立木204本以上を何らの権限もなく、氏名不詳の者をして伐採させた上搬出させ、産物を窃取した(森林法197条、198条)。
(2)土砂流出防備保安林で北海道知事に届出た以上の間伐を行った(森林法207条5号、同34条の3第1項)。
(3)土砂流出防備保安林で、北海道知事の許可以上の面積の集材路を建設、また許可以上の面積の土場3箇所を造成し、無許可で土地の形状を変更させた(森林法206条4号、同34条2項)。

──としています。

 また、告発状では、北海道森林管理局は越境伐採について、収穫調査を実施した際に境界を誤認したことによる過失であり、故意ではないと主張しているが、被告発人らは収穫調査においてはベテランであるうえ、地形からも境界は明瞭で、森林管理局の言い訳は到底あり得ない、としています。

 告発状を提出した市川弁護士は「国民の財産である国有林を根絶やしにするように全国で大規模に違法伐採している林野庁の責任を糾していきたい」と話しています。

 森林法違反では、05年9月に、秋田県上小阿仁村の国有林で秋田スギ53本を伐採したとして、住民が森林法違反で伐採を行った業者の現場責任者を告発し、罰金30万円の略式命令が出されています。この違法伐採の際も、東北森林管理局は「伐採する尾根を一本間違えたミス」としていました。

 森林管理者と業界の癒着はかねて指摘されていましたが、人目につかない山の中で行われている違法伐採については、なかなか実態が把握できないのが現状です。今回の告発の行方が注目されます。  
Posted by おだっちの菜の花油 at 21:38Comments(0)